来年笑う
□閻魔殿にて
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「お初にお目にかかります。日本地獄神閻魔大王様。
私(わたくし)魔女の谷から来ましたミサ=ガーネットと申します」
フードを取り膝をつき両手を胸元で組み、深々と頭を下げる
閻「遠い所からよくいらした……えーっとワシ堅苦しいのはちょっと苦手でね?普段通りでいいかな?ガーネットさんも普段通りでいいから」
閻魔殿の法廷で閻魔大王の謁見を許されたので少し緊張しながらも自己紹介をする
「お心遣いありがとうございます閻魔様 私のような者にまで気にかけていただいて光栄ですわ」
少し顔を上げニッコリと笑う
閻「えっとリリスちゃんから書簡が届いてたんだけどお願い事って何かな?本人の交渉次第で断っていいって書いてあったから…1週間の観光とは他にお願い事があって来たんだよね?」
法廷の机の上からのほほんとした声が聞こえる
「はい。近々我が国に少々厄介な事が起きそうでして、新薬開発の為にご助力願えないかと思いまして…。
ただ、まだ公式ではないので現状では私個人のお願い事になりますが……」
つらつらと説明を始めるミサを法廷机の横に金棒を片手で支えながら凛と立つ黒い着物に身を包んだ長身で1本角の鬼がみていた。