来年笑う
□空港にて
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日本地獄空港の入国審査が終わり、ゲートを抜ける。
キョロキョロと辺りを見回すと『閻魔庁』と書かれたボードを自身の胸のあたりに掲げた2本角の小さい鬼が少し緊張した面持ちで立っていた。
(そういえばお迎えを用意してくれるって書いてましたわね)
それを思い出したので近づいて声をかける
「すみません。もしかしてお迎えの方かしら?」
唐「え?」
「あっ違いましたか?当日閻魔庁からお迎えがあると書いてあったので」
唐「もしかしてガーネットさんでしょうか?」
「はい。ミサ=ガーネットです」
唐「失礼しました。おっわ…ワタクシ!閻魔庁より参りました唐瓜ともうします。本日は私が案内を担当させていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします」
緊張しながらも一気に言い切りペコリと頭を下げた
「ご丁寧にありがとうございます。さすが日本ですね!こんな一介の魔女にまでこんな対応をしてくれるなんて」
嬉しいですと言いながら着ているローブのフードを取り、唐瓜に握手を求める
そこには深緑のローブを身に纏った上品な顔立ちの老婆が立っていた。
唐「鬼灯様…いえっ上司よりくれぐれもと言われてますので!」
朧車(タクシー)を待たせてあるので行きましょうと
軽く握手を交わしたのち閻魔殿へと向かった