□密室の中の少女
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ひとつ。

ふたつ、みっつ。

よっつ。

いくつあるのか数えるのはとても退屈なのだけ

れど。なにもしないよりはまし、なーんにもし

ないよりはまし。

おおきくもない、ちいさくもない箱のなかで夢

を見せるわたしはきっと神様からご褒美がもら

えるね。

上にいるからってあなたがわたしを支配してい

るわけじゃないって。わたしはいま数を数えて

いるだけなの、そう、だから、あなたはただの

暇つぶし。

やさしいのはきっと制服を着たお兄さん。すれ

違うかかしたちはおくちがないので話せない

の。

ろくじゅうきゅうまで数えたら、目の前はまっ

くろ、だけどね、おもしろい。













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