さうす小説
□四バカとエロガキ
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「あんっだめっけにぃ...っ」
「リーク...っ僕、もう...!」
「あ、あん、ああぁーーーーーっっ!!!」
「お前らやめろよいい加減!!!」
せっかく盛り上がってきたところなのに、スタンの怒号にて強制終了をくらう。
カイルは呆れ顔でこっちを眺め、カートマンに至っては馬鹿笑いしている。
「でも昨日のAV、まじでこんな感じだぜ。」
「おっぱい大きかったよね。」
「おま、お前ら。マジで最高だぜ!」
「だからって俺の部屋でやんなよ!!!勘違いされんだろ!!!」
「でもスタンだって彼女連れてきたらやるじゃん。」
「そーそーウェンディとかな。」
「ウェンディはそんな事しない!!」
ウェンディの名前を出すと、スタンは過剰に反応しだす。もうイライラ剥き出しって感じだ。
俺は調子に乗ってケニー背中に腕を回し、例のビッチ女に成り切ってみせた。
「あん...ダメよスタァン。こんな所で...。」
「やべぇよリーク!すっげぇ似てる!!おいスタン見てみろよ!!」
「全然似てねぇよ!くそ!」
「ウェンディ...!でも、俺、もう我慢できないんだっ」
「ああっすたぁ〜〜〜ん!!」
スタン...もといケニーが俺の首筋でちゅっちゅっと音を立てる。たまに当たる唇の感触が擽ったくて、思わず肩をすくめた。
「ウェンディ、そろそろ.....いい?」
「スタン...!ああっ激しいわー!」
「好き、好きだウェンディ!!」
「いやーん!じゃあもう私の上で吐かないでねーっっ!」
「やべえーーーーーーー!!!」
カートマンは笑いのキャパが外れ、過呼吸寸前になっていた。
とうとう堪忍袋の緒が切れたのか、スタンは眉を吊り上げ、その場に立ち上がった。
「お前らほんとにゲイ!見てらんねぇよ!!行こうぜカイル。」
「だね、2人でやってなよ。」
「あ!おい!おめぇらどこ行くんだよ!!こっからが本番なんだろうがよ!」
「え!ちょっとみんな待って!」
本気で怒り出したスタンに続いてみんなバタバタと出て行く。部屋には俺1人のみになった。
「まーったくもー。すぐ怒る。」
まぁ、大好きな彼女を散々馬鹿にされて怒らない方がおかしいのだが。
男子なんてからかってなんぼだろ。
仕方なく俺も追いかけようと上着を羽織って部屋を出ると、廊下の突き当たり、階段の奥からさっき出て行ったはずの奴が戻ってきた。
「あれ、カイル。なに忘れ物?」
「まぁうん、これだけ言っとこうと思って.....、チャック上まであげといた方がいいよ。」
「え、なんで?」
親友を怒らせてしまった事への叱咤が来ると思ってた俺は、拍子抜けしてしまった。
次の事を言われるまでは。
「気づいてないかもしれないけど、
...ケニー、お前の首に本気でキスマーク付けてたよ。」
じゃ、来るなら早く来いよ。それだけ言い残して、階段を下っていった。
すぐさま両手で首を押さえる。
触った首は火が出たと言ってた過言でない熱さで、額にはその熱からなのか、はたまた冷や汗からなのか、なんだかわからないものが滲む。
もしかしてスタンの言ってた「見てらんない」ってのは...。
「くそ、やられた...!」
上着のチャックを一気に上まで上げ、
ケニーのニヤニヤ顔にひと蹴り入れるために、俺も急いでみんなを追いかけた。