企画用(短め)

□三井✖元彼女
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インターハイ2日目


相手は高校界の絶対王者、山王工業…


ついにこの日を迎えたのだ




―――2年前…


「名前、見とけよ!この三井寿がお前に全国というものを見せてやるからな!」

『また強がっちゃって…期待せずに待ってる』

「何ィ!?期待して待ってろよ!」

『わかったわかった』

「子供扱いしてんじゃねぇーぞ…」



当時、付き合っていた同級生の彼女

湘北に入ってバスケ部に入るも怪我をして、入院をして…

同中で同じバスケ部だった奴らとも絡まなくなり、俺は鉄男たちと絡むようになり…

俺は彼女に別れも告げず、連絡もしなければクラスも違い会うことをせず…自然消滅というものをした

いつも大口を叩く俺に呆れながら楽しそうに微笑むアイツの顔は今でも目に焼き付いている

バスケをしている俺が好きだと彼女はよく言ってくれてた
俺はそう言ってくれる彼女のことが好きだった
どんなにバスケを優先しても彼女は怒ることはしなかった

だから甘えてしまったのかもしれない
バスケをしなくなったことも別れを告げることも何もしなかった
彼女からの連絡も無視をした
けじめをつけることから俺は逃げたのだ



こうして、今はバスケ部に復帰して…

アイツは知っているんだろうか。
練習は見に来てくれたことはあるんだろうか。



全国への切符を手にして…

俺はアイツに報告することを迷った。

もし客席にアイツの…名前の姿が見えたら迷うことなく話しかけようと思った。

何でかわからないがアイツを見つけることはできる自信があった…
だが…今までアイツが試合を見に来てくれたことはなかった…

そりゃあそうだ。
もうアイツと話したのは2年も前の話しだ。

心配して連絡をくれても一切返事もせず、突き放したのは俺だ。

俺がまだ…名前を好きである資格はねぇんだ…。



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残り、1分を切った…

71対76



走れ―――――――走れ、俺の足!!!




『寿!!寿ッ!!!』



俺はパスを貰い、3点を決めた

そして…


―――――ファウル白6番プッシング!
―――――ワンスロー!


一瞬、静寂に包まれた会場が一気に沸き立つ





今、聞こえた声は間違いねぇ…



絶対に勝って…

勝って、アイツに会いに行こう

迷うのはもう終わりだ



アイツにこれからも俺はバスケをすることを報告して


そんで、また俺の女になれって言うんだ…


待ってろよな






Fin

















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