企画用(短め)

□宮城✖桜木軍団の女
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 『リョーちんこ、お待たせ!』

宮「おー…………え!?苗字ちゃん!?」

 『なに?苗字ちゃんだよー。』


思わず宮城は、名前を上から下まで見つめた。
あまりにも目を見開いて驚いて見せる宮城に名前は首を傾げた。


宮(苗字ちゃんって着やせするタイプだったのか…)

 『リョーちん?』

宮「なんでもねぇ!!!」


あまりにも声を上げた宮城に名前は耳を抑えた。
うるさいなぁーと宮城を見ると、後頭部に手をあてて「あはは!なんでもないなんでもないない〜!」とへらへらと笑って何かを誤魔化していた。

宮城が何故こんなにも名前を見て驚いたかというと…


三「お?苗字お前、着やせするタイプだったんだなぁ。それともお前それパッドでも詰め込んでんのか?」


可笑しそうに笑う三井に、容赦なく名前は鉄拳を食らわした。
三井はどうも意識していない女に対してはデリカシーがないらしい。
宮城も、あちゃー…とオデコに手をあてて呆れている。


 『ミッチー、サイテー。』

宮「ほんと。最低っすよ、三井サン」


名前と宮城と三井、そして花道はプールに遊びに来ていた。
はじめは男3人で来る予定であったが花道と幼馴染である名前もついてきたというわけだ。

そして水着姿の名前は制服からではわからなかったが、思った以上に胸が大きく、宮城と三井は思わず見てしまったということだった。


花「何やってんだ?早く入って来いよ」

 『花道、早ッ!!』


既にプールの中に入っていた花道に呼ばれ、続いて名前もプールに入り、そのあとを追うように宮城と三井もプールの中へと入った。

雨が降りそうなほどどんよりと曇っているのに、遊びにやって来たせいかプールは空いていてほとんど貸し切り状態だった。
プールの中でビーチボールではしゃぐ4人だったが、暫くすると名前が寒さに耐えられなくなり、プールサイドに上がって肩からタオルをかけてスマホをイジリながら休憩をしていた。



花「ぬ?リョーちん、何を見てるんだ?」

宮「苗字ちゃん、パイオツでけーよな。」

三「ありゃ絶対パッドだぜ。」

宮「いやありゃ本物っすよ。」

三「パッドだ。」

宮「モノホン。」

三「パッド!!!」

宮「モノホン!!!」


2人はお互い譲らず言い合いになり、すぐそばで遊んでいる人に白い目で見られる始末。
まぁまぁ!!と間に入る花道は、2人に向かってニヤリとほくそ笑んだ。


花「脱がして確かめるしかないだろぉ?君たち」

三「何を言ってんだテメーは」

花「ウシシ。な?リョーちん?」

宮「……………」


慕われているために、名前に何かと付き纏われている宮城。
そして幼馴染である花道は、名前が宮城を好きな事は当然に知っていた。
宮城に確信はなかったものの、何かと花道には名前絡みでイジられるために名前が自身を好きだということを確信せざるを得なかった。

宮城は、名前が花道の幼馴染ということもあって、とても明るく、騒がしく、そして自身よりも背丈が小さく、可愛らしい印象で、どうも花道と同様の扱いをしていた。

まだプールサイドで休んでいる名前をチラリと見た宮城は、いつの間にかスマホの操作をやめて自身を見つめていた名前と目が合った。

すると、名前は嬉しそうに小振りに手を振った。


宮「!」


それがとんでもなく可愛いと思ってしまった宮城は、照れている自身の顔を隠すために咄嗟に水中に潜った。
そして水中の中で先ほどの名前を思い出して、やっぱり可愛い!!とバシャバシャと悶えて暴れていると、誰かを蹴ってしまい、ハッとして目を開けると…


花(ジーーーーーーーーーーーーー。)

宮「うわぁああッ!!」


水中の中で真顔の花道にジッと見られていることに気づいて、ぷはぁっ!と顔を出した。
あまりに驚き、ハァハァハァと肩で息をする宮城を怪訝そうに三井が「何やってんだ…」と見つめた。


 『リョーちん!売店、行こー?』

宮「えっ!あぁ、お、おう!」


ドキドキとしながら宮城はプールサイドに上がり、その横に名前が並んで2人で売店へと向かった。


宮「ぅわっと!!」

 『リョーちん!!』


上がったばかりのビチョビチョの宮城はツルッと滑りそうになって思わず声を上げ、咄嗟に名前が宮城の腕にしがみついて転ぶのを防いだ。


 『セーフ!』

宮「あっぶねぇー…」


何とか転ばずに済み、ホッと胸を撫でおろす宮城に名前はぷくく!と笑い、腕はしがみついたまま売店の方へと強引に宮城を引っ張った。
腕に感じる柔らかな感触に、宮城はクールを装うがほんのり頬は赤くなり、鼻の穴は広がっている。


―――「やば!あの子、おっぱいデケェ!!」
―――「うわぁ、彼氏うらやましっ!!」


恐らく中坊である男の子たちに、すれ違いざまに騒がれて無意識に名前はギュッと宮城の腕にしがみつくチカラを強めた。
宮城は中坊に振り返り「デリカシーのねぇー奴らだな…クソガキが…」とボソリと呟いて舌を打った。


 『リョーちん、私と付き合ったら羨ましがられるよ?』

宮「……ん?!」

 『おっぱいが大きい女は嫌?』


ここぞとばかりに腕に胸を押し付け、上目遣いで宮城を見つめる名前。
名前も宮城に好きになってもらうために必死なのだ。
それが伝わった宮城は、暫く考え込み、そして…


宮「…そんなことしなくていいぜ?苗字ちゃん。」

 『え…?』

宮「まぁ、そりゃあおっぱいは大きい方が好きだけど。でもそれ無しにしても俺はちゃんと好きだから。苗字ちゃんのこと。」

 『ほんとに?』

宮「うん…。」


照れくささにソッポを向く宮城に、くつくつと笑う名前は心底おかしそうに笑っていて、宮城はムッとして名前を見るが、名前の顔は赤く染まり、少し目に涙をためて笑っていた。

そんな名前からは幸せオーラをひしひしと感じ、そして自身をそんなにも好いてくれていることが嬉しく、宮城もつい微笑んだ。

宮城と名前の周りはピンクのオーラに包まれているようで、2人の世界だった。




花「ニシシ!リョーちんの奴やっと素直になったか!」

三「………リア充、爆発しろ。」









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