STORY
□カリモノコセイ2
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学校へと向かう途中、電車に乗って適当な席に座りながら窓の外の流れゆく景色をなんとなく見つめていると声をかけられた
「アレ!?借本君!」
『?』
声のした方を見れば、そこには緑谷がいた
『緑谷?こっちの電車からだったのか?』
「うん!」
昨日の葉隠といい、どうやら名無しが気付かなかっただけで、色んなクラスメイト達が同じ方向なようだ…
よくよく思い出してみると、自分が帰ろうとしている時間、教室にまだ葉隠は残っていた気がする…
もしかしたら、電車の時間が合わなかっただけなのかもしれない
『…ほっ』
「?どうしたの??」
『いや、ぼっちの登下校を三年間する可能性が薄くなってホッとした』
「??」
『こっちの話だ、そういや…』
そうして、緑谷と会話しながら学校への道を進んだ名無し、しかし、校門近くまで行って彼の足は止まる
『…なんだアレ』
その視線の先に見えたのは大勢の人が…いやマスコミが雄英の校門前でごった返した状態だった
恐らく、オールマイトが教師となった事についてコメントを欲しているのだろう
校門をくぐろうとする生徒1人1人全員にインタビューをしていた