DREAM
□前進
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「よしっ、それじゃあまたね。」
万事屋に泊めてもらったからやく2ヶ月。
私は意地で居酒屋のバイトに就き、死ぬほど働いた。そしてやっとの事で万事屋の近くのアパートを借りられることになった。
当番制の食事もこの2ヶ月は私が全部行った。宿賃代わりに。
新八や神楽ちゃんとは毎日生活を共にすることでかなり親密な仲になれたと思う。そう思ってくれてたらいいなぁ。
「なまえのご飯が食べれなくなると考えると悲しいアル…。もうここに住んじゃえばヨロシ!」
「神楽ちゃん無理言わないの。なまえさん、ありがとうございました!…て言っても家すぐそこですよね。毎日でも遊びに来てくださいね。」
「新八くん神楽ちゃん…ありがとう…!もうすぐ飛んでくからね!遊ぼうね!」
「遊ぶアル!また団地妻ごっこするアル!」
「いやそれどんな遊び。」
新八くんのツッコミをよそに、銀時が頭を掻きながらやってきた。
「おー行くのか。俺にもう会えなくて寂しいか…そうかそうか。」
「いや全然。てか近くって言ってるじゃん、話聞いてる?脳みそまで天パなの?」
「ほんとお前口悪いわー。銀さん拗ねちゃうよ?」
あれから銀時とは昔の感覚が戻ってきて口喧嘩くらいは日常茶飯事になってきた。
「まぁまた遊びに来るから。てか荷物置いたらご飯作りに来るから。引っ越したてだし。」
「本当アルか!?今日もなまえのご飯たべれるひゃっふううぅい!!」
喜ぶ神楽ちゃんをみてると自然と頬が緩んだ。
「じゃ、後でね〜。」
「おう、じゃあな。」
軽く挨拶をして、新しい家へ荷物を置きに行った。
そういえば神楽ちゃんなんで鼻血垂らしてたんだろう…。
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荷物を置いて万事屋へ戻ると、人だかりができていた。
どうやら飛脚が突っ込んできたようだ。
お登勢さんの声で永遠に眠らすだ死ぬ覚悟できてんのかとか叫び声が聞こえた。
「救急車ヤヤアアアアアア!!!!」
人を割って近づくと神楽ちゃんが救急車を呼んでいた。原始的に。
「どうしたの。大丈夫?」
「あ、なまえさん。」
「こ、これ……。これを…俺の代わりに、届けてください…お願い。」
そう言って飛脚な男性は包みを銀時に渡していた。
どうやら大切な届け物らしい。届けないとクビになるとか。
そう言うと飛脚の男性は気を失ってしまった。
包みを見て4人は顔を見合わせた。