長編≪テニス≫

□1話
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入学式が終わり教室へと戻ると…

「これから自己紹介をしてもらうからなー! 考えておくように!」

これにまた浮かれ出すクラスに紛れることなく本を取り出し読み始める。

「それじゃ始めるぞ 最初は出席番号一番からだな!」

自分は「お」から始まるため結構番号は早めのため本を閉じて自分の番を待つ。

各々が出身小を言ったり好きなことなど言い始める。
そしてとうとう私の番が回ってきた。

「それじゃ…えっと……忍足!」
『いま苗字迷いましたね…えぇーっと…忍びに足で忍足っていい…ます…よろしくお願いします』
「それだけか? もっとここで何をしたいとかあるだろ?」
『……まだこっちにきて間もなくてわからないことだらけなので…なんとも…』
「あぁ!そうか! 大阪から引っ越してきたんだったな!」
『っ!』

それを言われてくなかった―…。
大阪というだけで話に来る人が多いかもと思って標準語を話せるようにしたのに…。

『まぁ…』
「西と東じゃいろいろと違うだろうがみんなそこは寛容に受け止めてあるんだぞ!」
『ども…』
「それじゃ次行こう!」

なるほどテンションの高い先生だ…。
次々と自己紹介をしていく生徒たち。

あっという間にその時間も過ぎて―…。
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