長編≪テニス≫

□1話
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小学校卒業してすぐに親にわがままを言い神奈川に引っ越してきた。
今日から立海大付属中学校に通うのである。

『ここが…立海…でかー…』

目の前に広がる校舎。
校門に足を踏み入れると桜が私達を受け入れてくれる。

『いい所…かな?』

掌に落ちてくる桜の花びらを握り締めて校舎へと足を進める。

クラス分けが書いてあるのを確認してから書かれていた自分のクラスへと行く。
するとすでに友達のグループができていてわいわいにぎわっていた。

『窓際がよかったけど…ま いっか』

一人 机に座って本を読み始める。
これ? 医学書。
親が病院関係の仕事をしていて昔からかっこいいと思い勉強をし始めた。
ここの入試も難なくクリア。
いとこには氷帝を進められたがそこまでお金的にレベルが高いと気が滅入るため拒否した。

『新しい医学書が欲しいな…』

パラパラっと読み終えて独り言ちる。
すると先生が入ってきて―…。

「これから入学式の会場に向かう 廊下で列を作っていくから 並べー!」

これにまだまだ話していたいだろうが渋々と廊下に出て並びだす。
手元の本を鞄にしまって私も並ぶ。

この時、この学校で濃厚な三年間を過ごすことになるなんて想像もつかなかった―…。
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