長編U≪リボーン≫

□81話「第9の炎」
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バ「さあ リボーン君 仲間となって共にチェッカーフェイスを倒そう」
ツ「そ…そんな…リボーン どうするんだ?」
リ「なぜオレなんだ? 戦闘ならコロネロや風もなかなか強いぞ」
バ「アハッ 何も戦闘力だけで君を選んだんじゃないよ
  きっかけはそこにいるボンゴレの子孫 沢田綱吉君への指導さ」
ツ「え…オレ?」
バ「沢田綱吉君は勉強も運動もダメでボンゴレT世とは似ても似つかない まるでダメな中学生だった
  だがリボーン君が家庭教師になるや みるみる成長していった
  最初の大きな試練はこの牢獄にいた六道骸君との戦いだ ここで最初の奇跡が起こった
  まだ軟弱とはいえ 綱吉君はボンゴレT世と同質の炎を灯せるようになった」

バミューダが天井に映像を映し出す。

ツ「うわ…あん時の…懐かしい!!」
バ「そして その後も当時の綱吉君にとっては何倍も上の実力を持った猛者相手に次々と奇跡を起こした
  XANXUS君との死闘や六道骸君の記憶にアクセスして見せてもらった未来での白蘭君との戦いでもリボーン君の指導力は異彩を放った
  正直 僕は沢田綱吉君達がその後 シモンファミリーやD・スペードに勝ってもそれ程気にとめてなかったんだ
  成長したとはいってもまだ僕らを脅かすほどの強さではなかったからね
  だが虹の代理戦争で遂に復讐者を脅かすほどの強さになった 綱吉君達の成長を見たら 認めざるを得なくなったよ」
ツ「リボーンが変わってるから仲間にしたいってこと?」
リ「思ったより変な奴だな」
バ「おっと 僕のことを気分で動く浅はかな奴だと思わないでくれよ 
  いつの時代も体勢をひっくり返すのは一部の型破りの人間なんだと何百年も生きてきた経験から
  知っているからこその判断でもある」
リ「で お前は何者なんだ? なぜ お前だけが透明のおしゃぶりをつけているんだ?
  明らかに復讐者とは別の存在だよな」

バミューダは静かに話し始めた。

バ「僕ももともとはチェッカーフェイスに利用され捨てられるはずのアルコバレーノの一人だった
  だが僕はチェッカーフェイスにおしゃぶりの力を剥奪される前に抵抗したんだ」
ツ「て…抵抗?」
バ「しかし 当時僕が彼に勝てるわけがなく炎だけ奪われおしゃぶりの側だけ残った
  おしゃぶりが空になれば本来なら即死か廃人だよ おしゃぶりは復讐者の物のように石になってしまう
  だが僕は限りない執念によって人の存在を越えた力を得て新たな炎で空のおしゃぶりを満たすことに成功したのさ
  それが第9の属性の炎“夜の炎”さ」

バミューダのおしゃぶりから放たれた炎は夜の闇のようだった。
それを見たことがあったツナは驚いていた。

ツ「D・スペードが身につけた第9の炎を最初に使ったのはバミューダだったんだ!!」
リ「ってことは復讐者達にその炎を教えたのもお前なんだな」
バ「そうだよ命拾いした僕はアルコバレーノにされ利用されて捨てられた者の中から同じ復讐の志を持ち
  骨のある者だけを救済し組織を創った それがマフィアの掟の番人 復讐者さ」
ツ「で…でも どうしてマフィアなの? 別にマフィアの掟の番人じゃなくてもよかったんじゃ…」
リ「チェッカーフェイスもアルコバレーノもマフィアじゃねーしな」
バ「1つ忘れてるよ 7³を」
ツ「え? 7³って…ボンゴレリングやマーレリングの?」

バ「7つのおしゃぶりは7つのマーレリングと現VGとなった7つのボンゴレリングと共に至宝7³と呼ばれ
  世界の秩序を守っている そのすべてを管理しているのもまた チェッカーフェイスなんだ」
ツ「ボンゴレリングやマーレリングまでチェッカーフェイスと関係してたんだ!!」
リ「ふむ…たしかに7³の結びつきの強さから考えるとおしゃぶりだけを管理するのは不自然だな」
ツ「あ…でも! 雪のボンゴレリングとおしゃぶりはどうなるんだよ!」
バ「それを知るのはチェッカーフェイスと当人たちだけだ」
リ「それはそうだな 当人たちにしか受け継がれない極秘的な歴史がある」
ツ「そんな…」
バ「僕はリングが生まれる前からあるシャーマンの予言によって知っていたんだよ
  ボンゴレリングとマーレリングが将来的にマフィアのボスになる者達に預けられるとね
  その人物は つまりボンゴレファミリーとジッリョネロファミリーを創ることになる
  すなわちジョット君とユニ君の先祖に当たるセピラ君という巫女だ
  そこで復讐者を7³を監視するのに最も近いと思われるマフィアに関する機関とした
  マフィアを監視していれば必ずチェッカーフェイスの尻尾がつかめると思ってね」
ツ「なる…ほど」
リ「辻褄は合ってんな」
バ「言ったじゃないか 全て真実だって」
リ「じゃあ これが最後の質問だ チェッカーフェイスを倒したらオレ達 現アルコバレーノはどうなるんだ?」
バ「死ぬね」
ツ「な!? リボーンが…死ぬ?」
バ「チェッカーフェイスを倒すという事はアルコバレーノとおしゃぶりのシステム全部を破壊することだ
  アルコバレーノの存在自体消えてこの世からなくなるんだ もちろん僕も復讐者達も死ぬだろう
  だが復讐して死寝れば本望だよ」
リ「大方 予想通りだな オレが死ぬのはいい だがユニやラル達も巻き込むのなら 問題アリだな」
バ「何を言ってるんだい? じゃあリボーン君はこれからも こんな不幸が繰り返されてもいいのか?」
リ「……」
バ「革命に犠牲はつきものだ 君だってわかっているだろうに」
ツ「でもそんなのおかしいよ!!」

ツナの怒りのこもった声に周りは驚きを隠せずにいた。
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