長編U≪リボーン≫

□夫婦の日
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梨佳は目が覚めてカレンダーを見てため息をつく。
なぜか…それは―…11月22日という日付に関係がある。

別にそういうのに興味があるわけではないし、子供も大きくなって夫婦という概念が薄れてきているような…
などと考えている梨佳。

隣を見てもすでに出かけたようでもぬけの殻。
手で触れてもぬくもりすらない―…。

桐弥「母さん? 朝だよ?」

と長男の桐弥が襖の前から声をかけてくる。

『起きてますよ 着替えてから行きます』
桐「わかった」

そこから離れていく桐弥。
もう5歳という年齢から10年がたち15歳である。
妹の凛佳も10歳…。
月日が経つのは早いもので梨佳たちも30を軽く過ぎてしまった。

布団をたたみ 着替える梨佳は何度目かのため息をつく。

広間に行くと制服を着た桐弥とランドセルを背負ってウキウキとしている凛佳がいた。

桐弥「凛佳 ランドセルを下ろして座りなよ」
凛佳「だって今日はお母さんたちが授業を見に来るんだよ!」
桐弥「わかったから朝ごはん食べるよ 母さん 哲が朝ごはん作ってくれたよ」
『そうですか…すみません』
草「いいえ 今日はオレが作る予定だったので謝る必要はありませんよ」
『恭弥は…?』
草「早朝から任務で外に出ております」
『そうですか…それでは食べましょう』

朝6時―みんな揃ってご飯を食べ始める…これが日課。
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