長編U≪リボーン≫

□72話「新生D」
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からだが乗っ取られ戻れない骸。

ツ「そんなこと誰が!?」

【僕の体を奪い自分の体にできるものなどあの男以外考えられませんよ D・スペード!!】

ツ「!!」

【彼はクロームを追い込むことで僕の精神をおびき出し 復讐者の牢獄にある僕のからだを空にした上で
 わざと勝負に敗れ僕より先に空となったからだを支配したのです】

ツ「わ…わざと敗けた…!?」
リ「だが 術士が憑依している隙に他の術士がからだを盗むなんて初めて聞くぞ」

【僕もですよ 恐らくいくつかの条件を必要とする難易度の高い奥義です しかも最近手に入れた】
『凪 あの男は何か言っていませんでしたか?』
ク「…! D・スペードが“機が熟した”って言ってました…シモンリングの覚醒で能力が強化されたから
  不安なく骸様と戦えるって…」
【シモンリングの覚醒…それですね】
『あの最後の言葉…このことの感謝だったんですね…』
【ああ】

Dの計算で起きたこと―
だが牢獄の中からどうやって出てくるのか それだけが疑問になった。
その時―

『兄様…』
【ああ…来る】

ツナたちの目の前に―

ツ「復讐者!! 今頃…現れた!!」
炎「やっぱり 戦いに敗れたジュリーを連れていくんだ」
加「なに〜!?」

『いえ 違います そうでしょ?』

ヴィ「そうだ 一刻を争う非常事態が起きた 憑依された六道骸の肉体が暴走し 我々の牢獄を破壊している」

ツ「!! それって…骸の体を奪ったのって…D・スペード!!」

ヴィ「左様 D・スペードは六道骸の肉体を手に入れ人の領域を超えた 脱獄するのは時間の問題だ」

ツ「だっ 脱獄!?」
獄「んなことできんのか!? 骸でも無理だったのに!!」

ヴィ「D・スペードはまずここへ来るだろう 次世代ボンゴレである お前達を始末しに」

ツ「!!」

ヴィ「我々の力で対処することもできるが 今はそれを避けたい D・スペードはお前達が処理せよ」

山「処理って…!!」
獄「なっ オレ達が後始末かよ!!」
ツ「………」

ヴィ「D・スペードは昔も今もボンゴレに所属するボンゴレの人間だ
   ここまで奴を増長させたのはボンゴレ自らの責任」

リ「なんであれ脱獄囚を他人に委ねるとはお前達らしくねーな」

ヴィ「黙るがいい アルコバレーノ」

ツ「いいんだ リボーン 最初からそのつもりだったんだし…だた それなら……
  ボンゴレとシモンの戦いはなくなったんだ!! お兄さんやシモンのみんなを牢獄から出してくれ!!」

ヴィ「……古里炎真 お前の意見は」

炎「僕も同じだ!!」

二人の目は真剣そのものだった。
それは初代を思わせる眼差しだったようでー

ヴィ「その眼差し…あの時のジョットとコザァートと同じ…
   10代の時を経て ようやく2人の近いが果たされたということか…
   いいだろう Dを倒せば牢獄にいるファミリーを解放する」

『!!』
ツ「!!」
獄「ですが10代目 こいつら信用できません!!」

すると復讐者の一人が少しだけ包帯をほどく―
その姿 先ほど過去の記憶で見た人物そのものだった―

ヴィ「約束は守る」

骸「!!」
ク「あっ」
『あの姿…』
山「あいつは!!」

ツ「一体何者なの!?」

ヴィ「バミューダの輝きと共に 復讐する者」

リ「くっ…」

炎「バミューダって確か過去の記憶でも聞いたよ」
ツ「人の名前じゃなかったのか…?」

ヴィ「……来たな」

すると一筋の光が降り立つ―
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