長編U≪リボーン≫

□70話「シモンの最期」
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鈴「本物のD……そんな…」
流「ジュリーが…D・スペードから情報を得ていたのは知っている…」
鈴「まさか…ジュリーがD・スペード本人だなんて……ではジュリーはどこに…」
D「今まで よくシモンをひっぱってくれましたね アーデルハイト
  加藤ジュリーも私の器として感謝しているでしょう」
流「器…?」

リ「どうやらD・スペードはシモンファミリー全員をだましていたようだな…」
ツ「え…!? でも一体…何のために…!」

D「何のため…? そんなことはお前が生まれる遥か前から決まっています 全てはボンゴレのため」
『ボンゴレの…?』
D「ボンゴレを創ったT世という男は優れたリーダーではあったが欲に欠けていた
  しかし マフィア界においては強欲と力子度が絶対的正義
  T世の資質では完全無欠の巨大なボンゴレを創ることなど不可能だったのです
  ゆえに私がT世をおだて泳がせ目を盗み 企て現在のボンゴレの基礎を創ったのだ
  強いボンゴレのために必要な者は私が用意し 
ボンゴレ弱体化への恐れのある者は私が全て潰してきました たとえT世の親友であってもです」
『それで妹まで殺したというのですか!!』
D「そうだ 口答えをし 邪魔をしようとしたので」
『ひどい…っ』
D「シモンファミリーの能力は当時から注目に値する危険なものだった
  更にシモン=コザァートは軟弱な思想をT世に吹き込む危険人物だったのですから 当然のこと」

鈴「貴様が…初代シモンを!!」
流「……」
D「まったくもって良い因縁でした 現代に再び現れたT世の思想を継ぐ愚かな10代目ボス候補を潰すためには
  眠っていたシモンの力と増幅された憎悪の念はまさに うってつけだったのですから
  新しいボンゴレを切り開くためにも」
鈴「貴様……私たちを利用したのか!?」
D「ヌフフフ」
鈴「ではシモンによるマフィア界の転覆など初めから…!!」
D「私の目的はあくまで現ボンゴレの転覆 私の頭の中は…次世代のボンゴレでいっぱいだ」

鈴「おのれ!!」
流「アーデルハイト!! 落ち着け!」
D「ご苦労でしたアーデルハイト」
鈴「!! ジュリーを!! ジュリーを何処へやった!!」
D「ヌフフフ 私の中にわずかに残りクズがあるかもしれません」
鈴「貴様ぁ!! ぐっ…う……すまない…炎真」

アーデルハイトは涙を流す。

D「見苦しい涙だ 所詮 まだ青い子供に過ぎない」

するとDの後ろから―
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