長編U≪リボーン≫
□41話「未来」
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10年前のツナたちが基地に向かっている時―
梨佳はスーツに着替えて自分の姿を鏡で見る。
『……』
右腕で…あるはずの左腕を触ろうとする。
そこは袖だけで握っても布しかない―
凛佳「マーマー?」
『ん? あぁ そろそろ行かなきゃね』
梨佳は自分を見上げる小さな我が子を片手で抱き上げた。
そしてもう一人の我が子を呼ぶ。
『桐弥―! どこにいるんです?』
凛佳「にー!」
『にーはどこに行ったんですかね?』
桐弥「母さん呼んだ?」
『呼びましたよ?』
桐弥「いくの?」
『ええ』
桐弥「ふぅーん」
『……』
梨佳は時々桐弥が父に似てきたことに血筋は恐ろしいと思うのだった。
こうして子供二人を連れた梨佳はある場所に向かっていた。