長編U≪リボーン≫

□49話「10年前の愛しい人」
1ページ/4ページ

あくびをして立ち上がるー雲雀恭弥―
その姿はスーツから学ランを羽織る姿に変わってしまっていた。

『恭弥…』
雲「ん? 梨佳かい?」
『え? は…はい』
雲「そうか ねぇ 君 並中なら その眉毛は校則違反だ」
幻「!!」
『きょ…恭弥…』

これにはあきれる以外何もない…
10年前の方が校則に従順だった。
そして幻騎士の眉毛は丸眉だ これを見逃せなかったのだろう…

幻「こ…これは…」
雲「まあいいさ しかし なぜ うちの行方不明だった生徒が倒れているんだい?」
幻「!」

雲雀が言っているのは梨佳のそばで倒れている山本のことだろう。

幻「…………山本武はオレが屠った」
雲「ふぅん 君が…じゃあ話は早いね 君の行為を並中への攻撃とみなし 僕が制裁を加えよう」
『恭弥! 今のあなたでは!!』

この言葉を聞きもしない雲雀は―

雲「いくよ」

雲雀は幻騎士にむけて走り出す。
が―逆に攻撃されてしまい飛ばされてしまう雲雀。

『恭弥!!!』

幻「雲雀恭弥といえど 小童では話にならん」

瓦礫から起き上がる雲雀は不機嫌だった。
あれから雲雀が近寄るがやられっぱなしだった。
そして頭にヒットしたために雲雀が少しの間 起きないだろうという幻騎士の考えは大きく外れることになる。

雲「刃ではなく柄で倒そうなんて ずいぶんふざけてるね」

雲雀はなんとか起き上がってきたのだ。
これには幻騎士もどうなっているのかわからずにいた。

幻騎士はリングに炎が灯せるはずないと思い聞いてみた。

幻「貴様 この時代の戦い方を知っているか?」
雲「?」
幻「ではこれを見たことはあるか?」

幻騎士の手にはボックスが握られていた。

雲「………オルゴールかい?」

幻騎士は使えないと確信した。
そしてボックスを開けて―

幻「ならば 圧倒的に倒すのみ」

『また空間が…っ』

空間が歪みだし、次は機械の中のような雰囲気の風景に壁から出てくるミサイル。
しかもかなりの数だった。

幻「これは貴様の置かれた状況をわかりやすく視覚化したものだ…
  貴様は何百という誘導弾に囲まれている さらに」

どんどんミサイルが霧に消えていく。

雲雀は驚いていた。

幻「我がボックス兵器は姿を消し霧の中の幻となる
  成長したお前は“経験”によりこれを退けたが貴様にそれはない オレと戦うには10年早い」
『幻騎士!!卑怯です!!』
幻「何をいう これが戦いだ さらばだ 雲雀恭弥」
『恭弥!!』

雲雀を狙うそれは防ぎようがない。
しかしそれを守ったのは―
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ