けんかップル

1話
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緑谷side










「...デクっ!!

久しぶり!!...雄英で浮いてない??」










緑「...あ、あはは...大丈夫。」







さっきまでのケンカがなかったみたいに
テンション高めの名無し。



......と、もうすでにキレてるかっちゃん。








爆「...デクてめぇ!!

なんで、ここに来た!!」








緑「か、かっちゃんにプリント渡せなかったって...。」






爆「.............。」






恐る恐る、プリントをかっちゃんに渡したら
無言で受け取って、無言で睨んできた。



ちょっと怖かったけど、とりあえず大丈夫そう...。



そう思った矢先......。











「........っぷ...ふふふ...。

...デクの方が、しっかりしてんじゃん。」











爆「......んだとゴラァ!!!!」





名無しが余計な事を言ったせいで
また、かっちゃんが怒ってしまった。





緑「...かっちゃん!...落ち着いて!」





両手を今にも爆発させようと構えるかっちゃんと











「勉強出来ても、こういうとこがスッカラカンじゃん!!

...おっつー!!」












緑「...名無しも、あ、煽らないで!!」




僕の後ろに隠れて、顔を覗かせては
かっちゃんをバカにするみたいに言う名無し。









小学生の時は、言い合う2人を見てるだけだったけど
中学からは、気づいたら...こういう“止めに入る係”になっていた。




それは、みんな、止めに入るのが怖いのと...。


かっちゃんはともかく、名無しは
僕と仲も良かったし、ちゃんと話を聞いてくれてたから。











緑「...ふ、2人とも...!!...いい加減に...。」











『いい加減にしないと、かっちゃんのお母さんが来るよ』



そう言う前に















光「......コラ!!...勝己!...名無し!」















「......っげ...おばさん...!」







..........来てしまった。




ドアをバァン!!!と開けてかっちゃんのお母さんが出てくる
このシチュエーションは、小さい頃から1番よくあるパターンだった。






...2人が、よくここでケンカしていたから。















光「泊まりに来たのが、なんで家の前でケンカしてんの!!」
















「......ご、ごめんなさい。」









..........なるほど、泊まりに来ていたのか。


たしかに、明日は土曜だし...。



...と、今更1人で納得していたら











「......ありがとね...デク。」










名無しは、申し訳なさそうに頭を軽く下げた。




久しぶりに会った幼馴染は
......相変わらず、ケンカっ早い?みたいで。

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