相愛smell 2

4話
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轟side







リョ―「...でさ。

......もし、俺がここで“名無しのこと好きでした”って言ったら。

...............どう思う??」







中学の...というか、俺と会うまでの香野の話を聞いてたら
リョ―はいきなり、意味あり気な顔をして俺を見る。



......好きでした、って言ったら......?






轟「......とりあえず、ちょっと気まずい。」






まあまあガチで答えたら、急に慌てたように






リョ―「...え、いや......ないよ?
......俺、名無しのこと“超仲良い友達”以上に思ってないからな?」






と、手をブンブンと横に振る。






轟「......でも、聞いてきた......。」





さっきまでの会話と相まって
てっきり、本当に好きなのかと思ってたのに、そうじゃなかったらしい。








リョ―「......んー...単純に気になっただけなんだがー......。

...ひょっとして焦凍。......冗談が通じないタイプなのか。」








轟「............よく言われる。」







...姉さんにもよく言われるし
最近は、麗日とか上鳴にも学校で言われた。


『冗談が通じないタイプだ』って。






よく言われる、と言った途端
何を思ったのか、リョ―は腹を抱えて笑いだす。







リョ―「......っはは、あははは!!

...よく言われんの!?......ちょっと、意外...。」







轟「......おい...笑い過ぎだろ......。」




リョ―「...い、いやっ...言われてんの、想像したら......ははは!!」






緑谷が寝てんのに、大声で笑ってるし
かと言って、緑谷も緑谷で全く起きねえし。










散々笑って、満足したのか
多分不満気な顔になってた俺の肩を軽き叩きながら





リョ―「.....いやー、そういうところ、ホント気に入った。

名無しが好きになる訳だわ。......うんうん、運命だな。」





と、なってもないフォローを入れる。






轟「......何が言いたいんだ...。」









リョ―「......素直なんだよ、お前。

嘘つくの、苦手だろ?......長所だと思うぜ。」









急に真面目な顔をするから
こっちもこっちで、なんか変な感じがする。


......さっきまで、散々笑ってたんだが...。



......というか...。






轟「......嘘つけないのが、か?」







リョ―「..........そうそう。

......っふ...ダメだ、思いだし笑い......ははは!!」







轟「......おい...!」
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