相愛smell

7話
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貴方side




ミキと他愛もない話をしていたら
ケータイの着信音が鳴って、メールの受信を知らせた。




画面を開くと、轟くんからで。






「......あ。......メール、返事来た。」




ミ「...え!?......彼から!?」








「..........うん。

ミキにメールした後、こっちにも熱が下がったことをメールした。」









見たい!!...と、覗こうとするミキから画面を隠しながら
轟くんからの返事を読む。










『よかったな。
結構長引いてたし、また熱が出ないか心配だ。

明日は学校に行く予定なのか?』







『それ、母さんも言ってた。
だから、もう1日休むつもり。

水曜日から、また一緒の電車に乗っていい?』











そんなことを聞くのはズルい?


聞かれたら、断れなくなるんじゃ...。



とか、いろいろ考えながら返事を待つと
思ってたよりもすぐに、返事が来た。



隣のミキは静かになってて
何をしているのかは分からないけど、覗き見するつもりはなくなったみたいだから
普通に、隠すことなく画面を見た。










『もちろん。
ゆっくり休んで、完全に治した方がいい。

水曜日の朝、待ってる。話したいこと、いっぱいあるから。』






『ありがとう。

あ、そうそう。イチゴ牛乳。
父さんに頼んで、買ってきてもらってる。飲んで元気になるね。』










......よかった...。



水曜日からまた、同じ電車に乗ってもいいのか...。











ミ「......へえ...名無しさ、変わったね。」











「..........??」




メール...ではなく、私の顔を見ていたらしいミキは
にんまりとしながら言った。








ミ「...まさか、あんなドライだった名無しが
そんな女の子らしい顔して、メールしてるなんて。」








........................そんな??





「......どういう顔、それって。」














ミ「......んー?

............そりゃあ......恋する女の子♡」














「..........冗談?」







予想してなかった言葉に
ミキに聞き返すと、にんまりとした表情を崩すことなく














ミ「......もちろん。..........本気。」













と、笑った。
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