相愛smell

4話
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貴方side












「...そう言えば、轟くん。

あの花、お母さんの反応はどうだった...?」






あと少しで電車が来てしまうから
1番、気になっていたことを聞いてみた。



轟くんは、私の質問にシュンとしながら











轟「......渡したんだが、返されてしまった。」












と、申し訳なさそうに答えた。






「..........え..........。」






もしかして、気に入らなかった...?


慌てて謝ろうとしたら







轟「...ああ、そういうことじゃない。」







と、分かっていたように言葉を遮られた。













轟「何というか...香野に選んでもらった話をしたら

それなら、これは焦凍が部屋に飾った方が良い

と言われて...。」













.....え.....それって、バレてない...?



.......轟くんのお母さんに、私が彼のこと好きなのバレてるじゃん。









「...なんだか、俺の頭に似ている...とも、言われた。」










..........あ...それも、バレてる......。







........あ、あれ...??



...じゃあ...今、あの花は......。


















轟「...せっかく選んでくれたのに、悪かった。


けど...部屋にあの花を飾ると、なんか落ち着いて

.............なかなか悪くない。......気に入ってるんだ。」



















轟くんは、そう言って笑った。







轟「......あ...電車、来たぞ。」


















...待って。




......言葉が、出てこない...。


...一緒に選んだあの花は、今...轟くんの部屋にある...?






......それに...気に入ってるって......。








......嬉しいんだけど......こんな感情は、初めてなんだって...。



...これ以上は本当に、キャパオーバーしちゃうから...。


















......とにかく、これは言える。





............また、轟くんのこと...好きになった。

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