けんかップル

3話
1ページ/5ページ

緑谷side





名無しと会って、しばらく経ったある日。





放課後に、麗日さんが教室に飛び込んできて言った。










麗「...ねえねえ!...校門に、すごい美人の子がおるよ!!」










その言葉に








上「......何!!?......美人っ!?」





峰「...お、お、おい、麗日!!

...そ...それ、それは確かか!?」






緑「......峰田くん、テンションが...。」








上鳴くんと峰田くんが、いち早く反応して
麗日さん曰く、その子がいるのは、窓からでも見える位置らしく
2人揃って窓に顔を貼りつける勢いで、探しだした。







上鳴くんと峰田くんが、その子を見つけて

めっちゃ美人じゃん!!

なんて叫ぶから、他のみんなも窓に見に行く。










僕とかっちゃんは、特に興味も無かったから見に行かなかったんだけど
峰田くんと瀬呂くんに、それぞれ引っ張られて窓から外を覗く。



覗く前に、かっちゃんを見たら
僕より先に覗いてたかっちゃんは、ビックリしたみたいに動きが固まった。






緑「..........??......かっちゃ...。」






疑問に思いながらも、視線を校門に移したら
そこに立っていたのは














緑「......名無し......!?」














制服姿の、名無しだった。








爆「.....!!......おい!」








緑「......っあ!」





かっちゃんが大きな声を出して
思わず口を手で覆ったけど










「「......名無し!!?」」










手遅れだった。





みんなが一気に僕を囲む。








麗「...デクくん!...あの子と知り合いなん!?」




上「...なんで紹介してくれねーんだよー!」








緑「...あ...いや......それは...。」













『かっちゃんの彼女だから』












なんて、言えるわけもなく。



殴られちゃうの覚悟で
恐る恐る、隣にいるはずのかっちゃんを見たら








緑「......あれ?......かっちゃん??」








そこに、かっちゃんの姿は無く
代わりにいた蛙す...っゆちゃんが














蛙「...爆豪ちゃんなら、すごい勢いであの子の所に走って行ったわ。」














と、窓の外を指さした。










上「......何!?...爆豪、惚れたのか!?」





峰「......お、俺も行ってこよう...!」










ドタドタと慌ただしくみんなが出ていく中

...行きたくないなぁ...絶対かっちゃん怒ってるよ...

いろいろ考えたけど、これは僕のせいだ。





空っぽになったクラスの窓から、もう1度覗くと
かっちゃんが、丁度名無しの所に着いたところだった。







それを見届けて、僕も慌てて教室を飛び出した。

次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ