けんかップル

2話
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貴方side



お風呂から上がった私は、勝己の部屋でボーっとしていた。





私の次に、お風呂に入りに行った勝己を待ってるんだけど
ベッドに仰向けになってると、どうも眠たくなる。




いかん、いかん。

と、何度も瞬きをしていたら
ふと...自分の胸に視線が向いた。









勝己の言とおり..........ちっさい.........。











「......成長してない......か。」











たしかに...成長してない。






これまた、勝己の言うとおり、私は“そっち系”の話が苦手。


“そっち系”とは、つまり......エロについて。




私は、そういう知識が全くないし
どうしても、その類の話が始まるとなんだか気分が優れない。


......たぶん、慣れてないからなんだろうけど。








勝己が言った「成長してない」ってのは
つまり、胸のことと...この、私の“不慣れ”についてだと、確信している。









そして、私が良く言われる言葉。




『なんで、そんなケンカ売るような口調なの』。




これに関しては。














......実は......照れ隠しなんです!!!













「...なんて、死んでも言えないけどねー。」









恥ずかしいから、ケンカ腰になっちゃうなんて

..........子供みたいじゃない。






いや、分かってるし。


子供みたいだって、ちゃんと分かってるし!






けどさ...。
















「それに気づかない勝己ときたら...。」

















私の照れ隠しにも気づかないで
単純な言葉にいちいち怒っちゃうんだから...。










「..........変なところで、鈍感。」









...私が言えた立場じゃないけど。




















勝己はやさしいんだ。








あんなに言い合いするのに
私が、“そういうの”苦手だって知ってるから
付き合って1度も、手を出されてない。




これには驚いた。




キスとかはするのに、それ以上は
したいとも言わないし...雰囲気すら、見せない。












..........我慢してるんだろうなぁ........。













やさしい彼氏に、守ってもらってばかりの私じゃありません!!




......そうだ!













「...私から、そういう雰囲気に持っていこう!」













もう、我慢しなくていいんだよ

って言ってやろう。


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