けんかップル

1話
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緑谷side





雄英からの帰り道。



僕は、真っすぐ自分の家に帰れなかった。









なぜなら、かっちゃんがプリントを忘れて帰ったらしく
相澤先生に「持って行ってくれ」と頼まれたから。









緑「..........なんで、僕?」










とか言ってみるけど
『家が近いから』以外、何も無い。




......ああ、ここでかっちゃんのお母さんにでも会わないかな




......なんて。






今日、かっちゃん、ちょっと機嫌悪かったんだよなぁ。


......このまま無事にプリント渡せるかなぁ。


破られたらどうしよう。


......というか、ボコられたらどうしよう。










いろいろ考えてたら、かっちゃんの家の近くまで来た。




あの角曲がったら、かっちゃんの家だ。




そう思った時だった。















「高校生になったんだから
ちょっとは、大人っぽい発言をしていただきたいね!!」















懐かしい...といより、久しぶりに聞く声がした。



どうも怒っているらしいその声は
間違っていなければ、かっちゃんの隣の家の名無しの声だ。






名無しは、僕とかっちゃんの幼馴染で
なんていうか...すごく、かっこいい女の子だ。


ちょっと短気だけど、強くてやさしい子で...。








...たしか、かっちゃんと名無しは付き合ってる。









『ケンカップル』で有名だった2人。


喧嘩ばかりしてて、時々付き合ってるってのも、忘れちゃうくらいで...。







そんな名無しの今の喧嘩?の相手は...。














爆「高校もクソもあるか!!

なら...てめぇ、高校生にもなって、ひとっつも成長してねぇな!!」
















................やっぱり、かっちゃんだった。





2人は、かっちゃんの家の前...

...つまり、外で大声で言い合ってた。


















「はあ!!?

それが体に対してなら、勝己のせいだからね!?」








爆「なんで俺のせいになるんだよ!

お前のせいだろ!...自分のちっせえ胸に俺を巻き込むな!」








「ちっさい、言うな!!!」











爆「揉んだらデカくなるらしいからな!

てめぇが激ピュアなせいで、こっちは苦労してんだよ!」












「.....っも!!?///

...ぴゅ、ピュアじゃねーよ!!」





爆「顔赤くして言うセリフかよ...!」





「う、うるさい!!!!///」

















名無しがだいぶ不利になったところで。

......言い合いの内容が際どくなってきたところで。








.............また、僕が止めに入るのかぁ。














緑「......2人とも、そ、その辺で...。」














渋々、2人の前に出て声をかけたら











「「......デクっ!!!」」











声まで見事にハモらせて、ほぼ同じタイミングで
こっちに振り返った。

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