相愛smell 2

5話
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貴方side






ミキ「...はあ!!?......まだ苗字で呼んでんの!?」







昼休み。


ミキは今日1番の大きな声で叫んだ。



ここが屋上でよかった。

教室でなくて非常によかった。








ミキが叫んだ...というのも
私が轟くんのことを未だに“轟くん”と呼んでいるからが原因であって






マメ「...もうそろそろ名前で呼んでもいいんじゃないかなぁ。」







マメも、ミキと一緒に私の顔をじっと見ながら
いつもより増し増しで強く言う。











「......そういう話にならないし。」




ミキ「ならなくてもいいの!

名無しから呼べばいいだけじゃん!!」





...か、簡単に言ってくれる...。





多分、ミキなら性格上簡単に呼べちゃうんだろうけど
私はそういうの、結構苦手だし...。


軽く流して、別の話に切り替えようと思ってたのに





 

リョ―「...俺、名前で呼んでるよー。」







ここで、リョ―の予想外の参加が。



...え、リョ―...この手の話は基本スル―じゃん...。


......なんで今回に限って......。







チラリとミキを見ると
タイミング悪く、バッチリ目が合う。





ミキ「リョ―に負けてるじゃない!!」





「......え...これ勝ち負け......?」





リョ―「...まあ、焦凍は話した感じそういうのには疎そうだし。

...名無しから行動すれば、応えてくれるっしょ。」




マメ「......かるーい、だよ...リョ―ちゃん...。」


リョ―「...え?...軽かった??」








気だるげに話すリョ―と、熱くなるミキが対称的過ぎて
心なしか、話してて疲れる...。




虚空を見つめてボーっとしてたら




ミキ「どうせ今日も一緒に変えるんでしょ?」




と、さっきまで叫んでたミキは急にしゅんとなる。





「...そうだけど。......どうせって...。」




マメ「...ミキちゃん、寂しいんだよ。」




ミキ「...はあ!!?...ち、違うから!!」


「...そう?......ミキ、ごめん。」






急にしゅんとなった理由がマメによってあっさり分かり
きちんと謝ると、ミキは顔をボボボって効果音が聞こえるくらい赤くした。







ミキ「...だから違うって!!

......とにかく!...“名前呼び”、今日決行だからね!」







「......えー...。」
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