相愛smell

4話
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貴方side








ミキ「...あ!...名無し来た!!」








教室に入った瞬間
準備していたかのようなタイミングで3人が駆け寄る。




「..........おはよう...。」








リョ―「......え。

...何その消え入りそうな声.........怖っ。」












ミキ「...どうだった、どうだった!!?」












怪訝な顔をするリョ―を無理やり押しのけて
ミキとマメは、目をキラキラさせて私の言葉を待つ。






「......どうもないよ。
...普通に...話しただけ...。」






残念ながら、2人が期待しているような展開はないよ。







電車の中でも、本当に他愛の無い話しかしてない。


私の方が早く降りたし
緊張して、自分が何を言ったのかとかあまり覚えていない。




その緊張のせいで、やけに疲れて
リョ―の言う“消え入りそうな声”になった。




ため息を吐いた私を見ていたマメは












マメ「..........でも、そうやって距離は縮まるんだよ。」












と、楽しそうに笑う。



...自分のことではないんだよ、マメ。

そんなに楽しそうにしてるけど...あくまでも他人事でいいんだよ...?







ミキ「......出た。...恋愛先生。
........マメ、こういう恋愛系に関しては強いからなぁ。」







ミキが呆れ顔にも近い表情を見せるけど
彼女がマメのそういうところを尊敬しているのは、ちゃんと知っている。









リョ―「.........??

...けど、ミキも中学の時から恋愛話...好きだったよな?」









「.........だね。

...私もリョ―も、そういうの興味無かったから...。
........話し相手になれなくて、ごめん。」










リョ―と2人でわざとらしく頭を下げると
ミキは恥ずかしそうに顔を赤くして








ミキ「謝られても困るっての!!///

...ま、まあ...好きだけど...強くはないの!」








と、両手をブンブン振った。















「..................強い...とは。」
















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