心の容量

4話
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貴方side



学校への通学手段である電車の中で
ケータイで朝のニュースを見る。



これが、毎日の日課のようになっていて
見るニュース番組も決まりつつある。







「...オールマイト朝からすごいなぁ。」







我らがNo.1ヒーロー、オールマイトは
朝から、強盗犯とひき逃げ犯、立てこもりまで解決していた。




朝からそれらを解決するオールマイトもすごいけど

朝にそんな事件起こす方もすごい。



そして何より、朝っぱらのニュースから生放送してるこの番組もすごい。






よし、決めた。



毎日のニュースはこの番組にしよう。







「........っわ!......ご、ごめんなさい!」






そんなどうでもいいことを考えていると
急に電車が揺れて、後ろにいた人に
思いっきりぶつかってしまった。





慌てて振り向いて謝ると





轟「......哀瀬か......悪い。」





そのぶつかった人は、轟くんだった。






「ぁ、轟くん、おはよう。
...轟くんも電車通学だったんだね。」






轟「...ああ。......っ......悪い。」






また電車が揺れて、今度は轟くんが私の方に倒れそうになる。



お互い、電車の席に座れなくて
立った状態で、私は壁際だけど
轟くんは、真ん中。




......バランス感覚すごいなぁ。




と感心する私に、電車が揺れるたび
轟くんは、悪いと謝る。






「......そんなに謝らなくていいよ((笑

...電車...今日、混んでるね...。」






轟「..........ああ。」





* * *







「........今日のヒーロー基礎学は何するのかなぁ。」







混んでいた電車からも無事に降りることができた私たちは

どうせ、同じ所にいくんだし
と、一緒に登校することになった。






「......戦闘系がいいかも。
みんなの個性、私まだちゃんと見れてないし。」






周りから見たら、私だけが喋ってる風に見えるかもだけど
轟くんは、ちゃんと聞いてくれてる。



反応自体はしてくれるし
いわゆる“聞き上手”ってやつかもしれない。







「......轟くんの個性、すごいんだよね!
ももに聞いた!......超大規模!!」







轟「.............そうかもな。」






建物ひとつ凍らせたって聞いた。




轟くんの個性もちゃんと見たい


そう伝えると

いつでも見れるだろ

と、ふわりと笑った。








* * *






緑「......2人を見つけたから、走って追いかけたものの...。」






飯「......仲がいいようだな!」




緑「......轟くんがあんなに笑ってるの
......僕、はじめて見た......!」





麗「......名無しちゃん......!!」





緑「......麗日さん、なんかニコニコしてる......?」




飯「...嬉しいことでもあったのか!!」

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