けんかップル

6話
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貴方side






「...で。......なんでデク、また来たの?」






名無しの言葉にハッとして
手に持っていたプリントを、かっちゃんに渡した。





緑「...あ...かっちゃん、これ...プリント...。」



爆「.........ッチ。」







「...え...また??

...勝己、反抗期??
担任の先生のこと...嫌いなの??」









緑「...あ、いや...違うんだ!

かっちゃん、帰るのいつも早くて...!」










爆「........!!......おい、デク!!」






“帰るのが早い”って言葉に、名無しが妙に反応して
それを見たかっちゃんは、いきなり怒鳴った。



......え...僕、何かヤバいこと...言った?



恐る恐る名無しを見たら
嬉しそうな顔をして、かっちゃんの顔を覗き込んだ。












「......それって...私を待たせないように、するため...??

...待ち合わせ場所、勝己の方が少し早く来てるのは......急いでくれてるから?」












......待ち合わせ、場所......??




......!!




......一緒に帰ってるのか、かっちゃん...名無しと!






爆「..........おい...デク...!!」











緑「...ご、ごめん!!

まさか、一緒に帰ってるなんて思ってなかったし、知らなかったから!!」












フラフラと、こっちに歩み寄るかっちゃんが
とにかく怖くて、めっちゃ早口で謝った。



それでも止まらないかっちゃんに
グーパンチ飛んでくる覚悟で、目を瞑ったら...。









爆「........っ、離せ......名無し......!!」










と聞こえて、そっと目を開く。



今にも殴りそうな姿勢のかっちゃんを
名無しは、横から抱きしめてた。



















「......勝己のそういうとこ......。

....................本当に、大好き。」



















名無しがそう言い終わった途端
かっちゃんは、振り上げてた拳を下げて
その手で、少し荒っぽく名無しの頭を撫でた。

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