想いの形

□目覚め
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「やめてっ!来ないで!!」

怯えた様子で、何かへの拒絶感を示す少女がいる。

俺達は、車に乗せられた…

そして…キキィーーガシャーン!!

目の前が真っ暗になる。
意識が遠くへ離れていくような、不思議な感覚に襲われた。

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目が覚めると、
そこは見覚えのない部屋だった。
「ここは…」
起き上がると、黒髪の少女が
俺を心配そうに見つめている。

「目、覚めたのね?
どこか痛いところとかない?」

そう言われて俺は気づいた。
頭がズキズキと、とても痛い。
それに…
「ここはどこだ?
なんでこんなところに?」

考え始めると切りがない、
理解できない事が多すぎて
頭が混乱する。

「蘭名斗も何があったか思い出せない
の?」

「俺も、って!お前も思い出せない
のか!?」

「うん、私も学校終わった後から記憶
が無いの。」

そうだ。俺とゆりあは学校から一緒に帰って、それから…

「全っ然思い出せない!」

「困ったね… どうする?」

「まぁ、考えてても仕方ない。
とりあえずここから出よう!」

「それが…この部屋のドア、
どんなに頑張っても開かなくて。」

「えっ!?」
俺は試しにドアを押してみる。
…びくともしない。

どうしようかと悩んでいた時、
丈夫そうなケースに入った斧があることに気づく。
少々乱暴だが、ここから出るにはこれを使うしかない。

「よしっ、これを使って…
って、えぇ!!またかよ!」

斧の入ったケースには、鍵がかかっていた。
 

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