コースター//(カレー)
□7.
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行き倒れてたのに?
もしかしてこの前の事件のことでどこかから報酬でも出たのかな。
縞は困り顔で説明した。
「いや、貯金をね、してたんだけど。キャッシュカード? がよくわかんなくて、最近理解しました! お金あったし!」
そうですか……
「じゃ、よかった。家賃とかはいいから、またね」
僕が言うとなぜか服の襟を掴まれる。
今日は普通にワイシャツだから、つかむとこがあんまりなかった。
「寂しいよね。レイちゃんの大好きな俺と離れ離れで寂しいよね」
なんだこの人。子犬のような目でこちらを見て聞いている。
「僕の大好きな縞と離れるのは寂しくても、別に会えないわけではないから平気だ」
そいつは泣きそうな目でこちらを見た。
なんだよ……!
「俺は寂しいーっえーん」
放っておいて、さて宿題でもしようとノートを広げる。
縞が襟をぐいぐい引いてくる。
ああもう!
「何がお望みで」