コースター//(カレー)

□4.ジャージ
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「は、は、はぁ……! 終わったああああああああ!」

お疲れ、お疲れ僕!!!
信じてたよ!!!

両手をあげて喜びを噛み締めていると、縞が
『そうかそのくらいで嬉しいのか。そうか可愛いなあお前は』という目を向けてくる。

くっ……同級生の中じゃ早い方だったんだけどな。
「ん。お疲れさん」

縞はどうでも良さそうに言うと、早速紙に目を通す。
僕がやった下の地域と、縞が解いた上の方の地域に、交互に目を通て矛盾がないか見ている。
上の地域のマスは、ひとつとして消ゴムを使った跡も、書き損じたり迷ったりした跡も見当たらないし、ほとんど補助の記号を使った形跡がない。

やがて、すぐにちっ、と舌打ちが聞こえる。


「どこか、違いましたか」
びくびくしながら聞くと、縞は嫌そうに言う。

「全然間違ってねぇしー! レイちゃんつまんなーい! ばかばか」

僕が当然のように解いたから不満らしい。
「そりゃすみません」
えっ。なんで怒られてるの?
「面白くないー」
「知らないよ」
すぐに着信。
縞が出ると、またあの声。
『もっしー』
「もっしー!」

縞と通話相手が同じテンションで話す。
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