コースター//(カレー)

□2.
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 ここは、加害者に優しい。
よく誰かが言っている。
いじめは相手がすぐそばにいる。
見えない敵はさらに恐ろしい。気がした。

「たまに、今更なんで生きてるのかって、考えちゃいますよね」

気が向いたときだけ関われる友達がいたらよかったな。
べたべたされるのはだるい。
「お前って意外としゃべるんだねっ」

話の内容より、カップ麺を気にするようにして縞さんは呟く。
こんにゃろう……

「僕をなんだと」

「いただきまーす」

スルーして蓋を開ける縞さん。どうやら作り方の表示から、この食べ物の食し方は理解していたらしい。

あんなとこで行き倒れるから、計画性ない人かと思っていたが、頭の回転は早いのかもしれない。





 とたんにふわっと醤油ベースの甘辛い匂いが辺りに立ち込めてきて食欲をあおる。
後入れのスパイスをのせて目を輝かせる縞さんを横目に僕も同じようにする。
「美味しいですか?」

自分のを食べる前に聞いてみる。
嬉しそうにこくこくと頷いてスープをすすっている。
美味しそうに食べるなぁ。
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