コースター//(カレー)
□2.
1ページ/4ページ
2.縞
弁当屋の弁当より値が張るが、もっと量と栄養のあるものでもと思った。
しかし財布にあるのは1000円だ。
もういいや食えりゃいいだろ、とりあえず弁当屋の側のスーパーに行くと、200円前後のカップ麺を二つ購入して戻ってくる。
ついでにお湯も入れてきてやったのでその場で食べられる仕様だ。
飢えた授業帰りの学生(ただし少しリッチな人たち)はよくこうして、店の裏とかで食べている。
前から思っていたけどアニメや漫画のキャラクターって買い食いしすぎだろ。
僕が小さいときはせいぜい安めの駄菓子をつまむくらいだったぞ。
近くのバス停に入ると、戸を閉めて、割り箸とカップを渡した。ポケットから出した携帯……ではなく歩数計の時計表示を眺めて時間を計る。
縞さんは、ほぉー、と隣で呆けたようにカップを眺めていた。
「めずらしいですか?」
縞さんは、こくこく、と頷いて言う。
「ほわゎ、これが食事か。時代はかわったなー」
「あなたいつの時代からいないんですか」
鉄球が山荘につっこむよりも前だろうか。
「石器時代」
真顔。キリッ。
「マンモスって美味しいですか?」
「ああ、300円前後のばら肉を買って、鍋でよく食べているよ」
「それ豚肉とかでしょ!」