パラレルワールド(橋本奈々未バージョン)

□AnotherWorld 第3話
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『え? 20日休むの??』
橋本「うん、ちょっとね」

誕生日の2月20日に会社を休むという奈々未

橋本「ねえ、名前君も一緒に休まない?w」
『え!? 俺も??』
橋本「行きたいところあるの」
『うーん、まあ誕生日は何かしらお祝いしようと思ってたし・・・休むかw』
橋本「じゃあ、決まり!!w」



2017年2月20日

俺は会社を休み、奈々未と二人で外出をした


最初に向かったは、赤坂だった。
彼女が歩くのについていくと、とあるビルの前で立ち止まる
そして、そのビルを見上げる奈々未

『ここって??』
橋本「えっと、乃木坂ビル??」
『え!?』
橋本「ここが乃木坂の最終オーディション会場、私達の始まりの場所」

そう言って、彼女はビルを見つめていた


橋本「さ、行こうかw」
『早っ!?』
橋本「行くとこ、色々あるんだってw」


奈々未は俺を連れて色々なところに連れて行ってくれる


橋本「ここは、初めてテレビ収録したとこなの」
『へ〜』
橋本「おい、反応が薄いぞw」
『いや、だってテレビ局なんて全然縁がないからさ、どう反応してい良いのかw』
橋本「私もこんな長くテレビ局にお世話になると思わなかったw」


橋本「ここはね」
奈々未が色んな場所に連れて行って、乃木坂の思い出を教えてくれる
一体どうしたんだろう??


そして

『どこまで行くの?』
橋本「いいからw」

奈々未と一緒に電車で移動
そして着いた駅は【さいたま新都心駅】

橋本「こっち、こっち」
奈々未がどんどん進んでいく

『ちょっと、奈々未!?』
俺は奈々未を追いかける


そして、彼女はとある大きな建物の前で立ち止まる


さいたまスーパーアリーナ
俺は特に縁がなかったので初めてきた

奈々未はその建物を見上げて、ちょっと静止する

『奈々未??』
橋本「こう見ると大きいね」
『う、うん』

そりゃデカイだろこんな建物
俺はさいたまスーパーアリーナを見上げた

橋本「ほら、行こう?」
奈々未が歩きだす

『え? どこ行くの??』
橋本「一周グルっと周ろう?」

そういって奈々未が歩き出す
『なんか、凄い忙しそうじゃない?』
さいたまスーパーアリーナ周りがちょっと慌ただしい

橋本「これじゃない?w」
奈々未が指さした先には

【乃木坂46 5th YEAR BIRTHDAY LIVE】

という看板があった

『え!? 明日、ここでライブするの??』
橋本「きっと、明日からのライブ準備で機材を搬送してるんだよ」

意外に冷静な奈々未
元の世界の経験なのかな・・・・・



さいたまスーパーアリーナを一周回った

さいたまスーパーアリーナを正面に見る四角形のベンチに二人で座る


橋本「今日ね」
『ん??』
橋本「元の世界では、今日が私の卒業ライブだったんだ。 このさいたまスーパーアリーナで」
『え!?』
橋本「今日で芸能界を辞める気だったの」
『そうだったんだ』


橋本「誕生日までに元の世界に戻れたら良かったんだけどw しょうがないよねw」
『そっか』
橋本「だからね、こっちの世界で乃木坂卒業式をしたくて」
『そうなの??』
橋本「巻き込んでゴメンね??」
『気にしないで』





橋本「今何時??」

そう言ってさいたまスーパーアリーナを見つめる奈々未
『ん?18時ちょっと過ぎた辺りかな』
橋本「そっか」
『どうしたの?』
橋本「もう、始まったなあって、卒業コンサート」
『奈々未!?』
奈々未が腕を組んで寄りかかってくる

橋本「後でご飯行こう?」
『うん、わかった』
橋本「せっかくの誕生日だから、美味しいところねw」
『はいはいw』

そして、奈々未はゆっくりと目をつむる
『奈々未??』
奈々未が目を開けて、こっちを見て笑う
橋本「少しだけ向こうの事を考えさせて?w」
『うん』
そして、奈々未が再び目を閉じる

橋本「ふう」
小さく息を吐く奈々未

そして、パチっと目を開く

橋本「ん?名前??」
奈々未がこちらを見て突然言葉を発する

『奈々未??』
何を言い出すのだろう

組んでいた手を離して自分の服装を見る

橋本「あれ、私服?」
『奈々未?』

彼女は立ち上がり、さいたまスーパーアリーナの方へ歩く

そして、さいたまスーパーアリーナを見上げる

俺も立ち上がり、彼女を追いかけてその横に立つ

橋本「名前、今日って何日?」
『え?』
奈々未はさいたまスーパーアリーナを見つめたまま俺に尋ねる奈々未

橋本「いいから」
『2月20日だけど』
橋本「ライブは?」
『さっきから何を??』
橋本「もう1人の私の卒業ライブ」
『だから、こっちでは乃木坂に入ってないって』

すると、奈々未が俺にいきなり抱きついた
『な、奈々未!?』
橋本「よかった、戻ってこれた」
『え?もしかして!?』
橋本「自分の彼女ぐらいすぐわかれよ!!」

そう言って、頬を膨らませる奈々未

『いや、全部同じなのに見ただけでわかるわけ無いでしょ!?』
橋本「ふふふw」
いたずらっぽく笑う奈々未

『奈々未って向こうで何してたの?』
橋本「もう1人の私の代わりに乃木坂やってたw」
『やっぱりw こっちに来た奈々未も代わりに仕事してたよw』
橋本「そっかw」
『ん!? 待って、じゃあさっきまで向こうで??』
橋本「うん、最初の数曲は私でライブしてたw」
『え?アイツ大丈夫!?いきなりライブ会場に戻って??』
橋本「おい、いきなり他の女の心配かよw」
『いや、まあ、しょうがないじゃん』
橋本「一応、カンニングペーパーみたいなものはライブ会場に隠してきたから」
『そうなの?』
橋本「まあ、何とかなるでしょ」


『そろそろ帰る?』
橋本「うん」

奈々未はうなずく
俺から少し離れて、さいたまスーパーアリーナに向かって頭を深々と下げる
『どうしたの?』
橋本「お礼w」
『お礼?』
橋本「もう1人を愛してくれた向こうの世界のファンとメンバーに」
『そっか、凄かった?』
橋本「うん、大きな愛だった。 私にはちょっと大きすぎるかな?w 名前の愛ぐらいがちょうどいいw」
そう言って、俺に向かって微笑む奈々未

『そりゃどうもw』

俺は、両手を口に当てる
ちょうど大声を出す時にやるアレだ

『がんばれよ〜』
普通の大きさでさいたまスーパーアリーナに向かって声を出す

橋本「ん?」
『向こうでライブやってる奈々未にねw』
橋本「私の努力無駄にすんなよ〜」
奈々未も同じようにさいたまスーパーアリーナに向かって声を出す

俺たちは、目の前ではないもう一つのさいたまスーパーアリーナでライブをやってるだろう、もう1人の橋本奈々未にエールを送った

橋本「行こう?」
再び奈々未が俺に腕を絡ませる
『そうだね』

さいたま新都心駅に向かって二人で歩く
橋本「あ、向こうの名前に会ったよ?」
『え?そうなの? どうだった?』
橋本「一緒、お人好しw どうせ、アンタもこっちに来た私のフォローで色々と首突っ込んでたんでしょ?w」
『ま、まあ』
橋本「ねえ、お腹空いた〜」
『急だなw』
橋本「記念日もすれ違いだったし、今日は私の誕生日だし美味しいの食べた〜い」
『わかった、わかったw 何食べたいの?』
橋本「そうだな〜」


Fin

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