パラレルワールド(特別篇)

□中本日芽香編1-A
1ページ/1ページ

これは、あるアイドルグループのとある夏に起きた。
短い、ちょっと不思議なお話


今は夏、学生は夏休み
そして、俺はいつも通り仕事

そんな夏のある日のお昼
お昼に同僚と外でお昼ご飯を食べて、会社に戻る途中・・・・・

携帯が鳴る
うぉっ!?ビックリした・・・・・

携帯を見ると「生田絵梨花」の文字

『わりい、ちょっと電話がかかってきたから出るわ。先に戻ってて』
「そうなの?分かった先に戻っとくわ。」
同僚を先に会社に戻らせると俺は電話に出る

『いくちゃん?どうしたの??』
「う゛〜、名前く〜ん〜、ど〜しよ〜、助けて〜」

電話越しのいくちゃんは泣きながら完全にパニック状態だった

『落ち着いて、どうしたの?』
「びめたんが〜、別の人になってるの〜、ううっ」
『え?え?どういうこと?』
「うっ、うっ、入れ替わってるの〜」

ああ、ひめたんが並行世界のひめたんと入れ替わったんだ

『そっか、じゃあ、とりあえず落ち着ける場所にひめたんを連れて行って、まいやんか、七瀬ちゃんに電話しよう?」
(ねえ、生田さん?名前と知り合いなの??)
電話の向こうで、ひめたんの声が聞こえる。

これは、俺が彼氏パターンのやつかな?。
というか、入れ替わった直後にあったのがメンバーってのは初めてじゃないかなと電話しながら考える。

そこに、いくちゃんが言葉を続ける

「名前君〜、う〜、このあとちーちゃんが来るの〜、ど〜しよ〜」
『え?どういう意味?』
「今日、ち〜ちゃんと3人で遊ぶ予定で、待ち合わせ場所に行ったら、ひめたんが違う人になってて〜、無理だよ〜私にはちーちゃんに説明できないよ〜」
(ねえ、何で名前とどういう関係?生田さん答えてよ!)

おい、マジか、ちーちゃんは入れ替わりの話知らないよな?
そら、パニックになるわ

「どうしよう〜」
『わ、分かった、今から行くからどこにいるの?』
思いっきりパニックで泣いているいくちゃんを宥めて、今いる場所を聞き出す。

会社に戻って、上司に報告

『すみません、お昼食べた後に体調が良くなくて、午後休させて下さい』
「体調悪いならしょうがないけど、最近よく体調崩してるけど、大丈夫か?」
『今度、病院に行きます・・・・・』
本当の理由は・・・・・言えない・・・・・、俺の評価は乃木坂では上がってるけど、会社では下がってる・・・・・

まず、最初に七瀬ちゃんに連絡。
七瀬ちゃんは二つ返事で引き受けてくれて、現場へ

今回は何も事情を知らない、ちーちゃんが巻き込まれている。
確実にちーちゃんに事情を説明できる冷静で落ち着いた乃木坂の大人メンバーが必要
正直こういう説明は、七瀬ちゃんにはちょっと難しいと俺は思ってる。
それに俺が説明しても、事情を知らない人から見ると完全に部外者だし

やっぱ、まいやんだな

俺がまいやんに電話するとすぐ電話に出てくれた

「名前君?どうしたの?めずらしい」
『ごめん、ちょっと今時間ある?』
「今グラビアの撮影中で・・・・・」
(白石さん、向こうでカメラマンさんが呼んでますよ?)
「あ、桃子、分かった、すぐ行くね。ゴメンいかなきゃ」
『わ、分かった、頑張ってね』

そう言って、電話を切る。
まいやんには頼めないな。

他に事情を説明できそうな大人メンバー・・・・・

とりあえず、思いついたメンバーに電話をする。

電話をとった音

『もしもし、衛藤さん?』
「・・・・・」
『衛藤さん?』
「・・・・・」
『み、美彩さん?』
「・・・・・」
『美彩?』
「なーに?名前♪」
『ごめん、今日はこういうやり取りしている状況じゃないんだ、助けて・・・・・』
「え?どうしたの?」

こういうやりとりを最近の衛藤さんが俺によくしてくる。
過去に似たようなやりとりを経験した気もすごいするけど、それはおいといて、とりあえず事情を説明する

「また、ややこしい展開に」
『ごめん、助けてくれない?』
「分かった、その場所近いからすぐ行けると思う」

とりあえず、七瀬ちゃんと美彩の二人に協力をお願いして、3人のいる場所へ

最初に着いたのが、更にややこしいことに俺だった。

「名前く〜ん〜」
泣きながら俺に抱き着く、未だにパニック状態のいくちゃん

「名前?これどういこと!?」
キレ気味のひめたん(並行世界)

「ねえ、いくちゃん、めーちゃん、この人誰!?」

中3トリオの最後の一人のちーちゃんこと斎藤ちはるちゃんも当然パニック状態

もう、どうしよう?

そうすると

「はいはい、いくちゃん、とりあえず名前から離れようか。ちーちゃんもこっち来て」
「ひめたん、やない、中元さん?とりあえず名前と事情を説明するからこっちに来てもらえる?」
途方に暮れたところに、美彩と七瀬ちゃんが到着した。

た、助かった・・・・・

ただ、3人ともパニック状態のまま。

『ねえ、誰かの家でゆっくり説明しない?誰の家が一番近いの?』
「あ、私の家近いよ」

美彩の家に皆で移動
美彩の家に初めて来たなあと思ってると

「名前、私の家に来るの初めてだね、いつでも来ていいんだよw」
『流石に今は冗談で言っても誤解されるから』
ほら、ちーちゃんがすげえ冷たい目で見てる・・・・・

今の状況をひめたんとちーちゃんに説明する
「並行世界(パラレルワールド)!?」

「いや、名前、馬鹿にしてるの?」
「みさ、なぁちゃん、いくちゃん、私のこと騙そうとしてる?」

まあ、そうなるよな・・・・・

ひめたんには、七瀬ちゃんがこっちの動画を見せて説明。

今回、一番難しいのは、ちーちゃん

「そんな、馬鹿な話、みさもいくちゃんもこんな話信じるの!?」
「うーん、私もそっちの世界に行ってたしなあ」と美彩
「私も行ってた」といくちゃん

「じゃあ、向こうで何してたの?」とちーちゃん

「名前の彼女してた」と美彩
「名前君と同棲してた」といくちゃん

「あ。ウチも同棲してた」とひめちゃんにこっちの世界を説明していたはずの七瀬ちゃん

「はあ!?」
キレ気味のちーちゃん

「名前!?私以外に彼女とか同棲とか何なの!?」
それを聞いて更にキレるひめたん

お願いだから、こういう時ぐらいオブラートに包んで説明して・・・・・

「ちーちゃん、私やいくちゃん、なぁちゃんが何か様子が変な時期って無かった?」と美彩
「ん〜、言われてみれば・・・・・」
「あ、ウチの場合は、年明けに仕事を休んだ時とか」と七瀬ちゃん
「え?・・・・・あ、確かにあの時のなぁちゃん、ちょっといつもと違ったかも」
「あれ、ウチちゃうよ、並行世界のななやから」
「え!?」

そんな感じで二人に説明をする。
ようやく二人がこっちの話を聞いてくれる状態になって、ふと七瀬ちゃんが

「ひめたん、ひめたんと名前ってどんな関係?」
とひめたんに聞く
「え?名前とは付き合ってて、最近同棲し始めたけど」とひめたん
「あ、これって、ややこしいパターンだよね?」と美彩
「うん、そうやねえ」
「たしかに」
と何か察した感じの七瀬ちゃんといくちゃん

『どういうこと?』
「私は、同棲してないけど名前と同棲パターンって、最初いろいろと揉めるらしいんだよね」と美彩
『いや、ホントにどういうこと?』
「つまり、家に帰ると知らない男性がいる又は、家に帰ったあとに知らない男性が帰ってくるってこと」
『確かに、それは揉めそうだな』

「ひめたん、向こうの世界で大丈夫やろか?」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ