パラレルワールド(特別篇)

□白石麻衣編 第1話
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並行世界から来た、七瀬ちゃんが元の世界に戻って約1年ぐらいたったある日。


私は、楽屋へ。
いつもいるはずのメンバーが見当たらない。

「玲香、なぁちゃんは今日どうしたの?」
「なぁちゃん?」
「うん、なぁちゃん」
「誰それ?」
「え?なぁちゃんだよ?西野七瀬」
「誰?新しいスタッフさん?」
「ねえ、未央奈!なぁちゃん知らない?」
「すみません、誰だか私にも」

え?皆がなぁちゃんを知らない?


「まいやん、大丈夫?」
心配そうに玲香が尋ねてくる。

「ああ、うん」
頭によぎる一つの可能性
まさか、ついに私の番??

「ねえ、玲香」
「今度は何?」
「私って、彼氏いる?」
「ちょっと、何言ってるの?まさか!?」
「いや、いないよ?いない、いないw」
「冗談でもやめてよね。そういうの」
「ごめん、ごめん」
「玲香、ついでにもう一つ聞いていい?」
「なに?本当にどうしたの?」
「苗字名前って人の名前に聞き覚えある?」
「誰?その人」
「いや、知らないならいいんだ」
「ねえ、まいやん。今日はなんか変だよ?」
「ごめん、ごめん、気にしないで」

名前君も関係ない?
あれ、知っているパターンとなんか違うな。

そのまま私はその日の仕事に臨んだ。


私は、仕事を終えた後にある場所に向かった。
私の世界でなぁちゃんが住んでいる部屋へ。

と言ってもいきなり部屋に行くわけにもいかないし。
マンションの前で悩んでいると

「あれ?」
「あ、なぁちゃん」
買い物の帰りかスーパーのビニールを持ったなぁちゃんが通りがかった


「白石麻衣さん?」
「ねえ、なぁちゃん私のこと分からない?一緒に乃木坂の活動をした」
「まさか、まいやん!? え?え?なんでこんなとこにおるん!?」
「なんか、こっちに来ちゃったみたいw」
「どういうこと!? と、とりあえず、部屋にあがってよ」

そう言って、なぁちゃんは私をマンションに入れてくれた。
玄関のドアを開けるとなぁちゃんが部屋に向かって呼びかける
「名前〜〜〜、お客さん!!」
『え?お客さん。白石麻衣!? なんで!?』
「あ、どうも」
「しかもね、ウチがアイドルしてた世界のまいやんだよ」
『え?え?どういうこと??』
「それはウチにも分からんw」
「私にもさっぱりw」
『とりあえず、上がって』

リビングに通してもらい、椅子に座る。
「へえ、なぁちゃんと名前君の部屋ってこうなってるんだ」
「ゆっくりしてよ。それにしてもビックリした」
「私も今日仕事に行ったら、なぁちゃんがいないし、皆なぁちゃんのこと知らないって言うから」
「あ〜、それで何か違うことに気付いたんや」
「そうそう」
久々にこの世界のなぁちゃんと再会し話が弾む

「そうそう、実はあの後ね、他のメンバーも別世界から来るようになって」
「え?今、そんなことになってるん?」
「結構な人数が入れ替わってるよ。」
「うわあ、大変やな。」
「それでさ、全部名前君が関係してるの」
「そうなん!?」
『え?俺??』
突然名前を出され戸惑う名前君

「そうそう、元の世界では名前君と付き合ってるとか元カレとか片思いの相手とかw」
「この浮気者!!」
『いや、それ俺関係なくないか?それぞれの世界の俺との関係だよね??』
「ははっw」
「でも、懐かしいなあ。乃木坂46かあ」
なぁちゃんはあの頃を思い出しているようだった。
私は彼女の左手の薬指に気づく

「あれ、なぁちゃんもしかして」
「ああ、気づいた? ウチ、もうすぐ結婚するんよ」
「ええ!? おめでとう、やっぱ名前君とだよね?w」
「そらそうやろw」
「うわ〜、いいなあ」
「あ、そうだ。まいやん、〇日って空いてる?」
「ん?ちょっと待って確認する」

私はスケジュールを確認した。

「あ、ちょうど空いてる」
「ホンマに!? その日結婚式だから良かったら参加してよ!」
「ええ!? 行く、行く!!」
「名前、ええやろ?」
『え?式まで日数無いよ? 今更追加って・・・・・』
「ええから、式場に連絡してよ。ほら!いますぐ!!」
「行動する前に考えて諦めるの名前君の悪い癖だよ。あっ、ごめんなさい」
『なんか、向こうの世界の俺がすごい苦労したのが分かった気がするw』

そういって、名前君が式場に連絡した結果、何とか追加してもらえた。
「絶対来てな」
「うん、必ず行く」

なぁちゃんと名前君の結婚式当日

私は二人の結婚式が行われるホテルに来ていた。

「今日はおめでとうございます」
「ありがとうございます」
受付を済ませる。
受付の女の子かわいいな。
こっちのなぁちゃんのお友達かな

(あれ白石麻衣じゃね?)
(え?なんでこんなところに??)

受付の周りが少しざわつき始めた。
私は二人の式が始まるまで少しホテルの中をぶらついた。


ホテル内のチャペルでの式まで時間を潰す。
あまり、早めに行って他の人に色々と話しかけられて式の邪魔をしたくなかったので、ギリギリまで行かなかった。
チャペルに向かうともう中は人でいっぱい
バージンロードのそばはもう空いて無いように見えた。

「白石さん!!こっちこっち!!」
「え?」
私を呼ぶ声がする。
先ほどの受付の女の子だ
「ここ、白石さんの場所とってあるから」
「あ、ありがとう」
女の子のところへ行く
バージンロードのすぐ横の席へ
「ごめんなさい」
「大丈夫、七瀬から話を聞いてるから」

式が始まった。
ウェディングドレス姿のなぁちゃんが現れる

綺麗

私は見とれてしまった。

私の横を通るなぁちゃん
「なぁちゃん、おめでとう」
「七瀬、おめでとう」
祝福の言葉を掛けるとなぁちゃんは私たちのほうを見てニッコリと微笑んだ

彼女の進む先には緊張した面持ちの名前君

なぁちゃんが名前君の元へとたどり着く

式が始まった。

二人は愛を誓い、指輪を交換

そして、誓いのキスをした。

そして披露宴へ

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