欅の森vol2

□会いたい
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外出自粛の中、一人のメンバーから連絡が入る

ふーちゃん??

ふーちゃんこと、メンバーの齋藤冬優花から

ビデオ通話だったが電話に出る


冬優花「やっほ〜」
『どうした?珍しいなw』

ビデオ通話越しに手を振るふーちゃん、俺も手を振り返す

ふーちゃんから連絡が来ることなんて、数えるほどしかない。
大体俺からの連絡事項の伝達とかなんだけど


冬優花「何してるかな〜ってw」
『部屋で大人しくしてるよw』
冬優花「偉い偉いw」
『そういう、ふーちゃんはどうなのさw』
冬優花「私? 今、課題レッスンの動画のやつ終わったとこ」
『そっか、お疲れ様』


外出自粛中なのだが、振付全般が激しい欅坂
自粛が終わったらすぐに動けるように家で出来るレッスン動画を配られてる欅坂メンバー

ちなみにその動画をちょっと見たけど・・・・・TAKAHIRO先生・・・・・アンタ、やっぱ鬼や・・・って感じw
改めて、欅坂の求められてるレベルの高さにビックリする。


『で、どうした? 寂しくなったのか?』
冬優花「・・・・・」
『ふーちゃん?』

ふーちゃんがビデオ通話の向こうで黙ってしまったので焦る


冬優花「寂しいかも」
『そうなの?』
冬優花「うん」

ふーちゃんからの言葉にちょっとビックリしながらも答える


冬優花「メンバーに会えないのは、やっぱ寂しい」
『そっか』
冬優花「ファンの皆にも会えないのも、寂しいな」
『うん、またすぐ会えるよ』
冬優花「あと・・・・・」
『ん?』
冬優花「名前に会えないのも寂しい」
『え??』


冬優花「私、あの楽屋の空間が好きなの」
『楽屋の空間??』
冬優花「メンバーが楽屋でワチャワチャしてて、名前が連絡とかで入るとメンバーに絡まれてて」
『うん』
冬優花「いつもは、それを観てて笑ってるんだけど、たまに巻き込まれたりして」
『あ〜、あるねw』
冬優花「あの雰囲気すごく好き」
『俺も好きだよ』


冬優花「また、あんな感じになれるよね?」
『うん、だから頑張ろう?』
冬優花「名前がそういうなら、しょうがない頑張るw」
『おいw』
冬優花「あははw」


そして電話を切る


冬優花「は〜、何でこんなに緊張してたんだろ」
電話を切った後に独り言を呟いたあと、ふーちゃんは手を頬にあてる

冬優花「熱っ!? 」
自分の頬の温度にビックリするふーちゃん

すると、ふーちゃんのスマホに着信

冬優花「おお!? 虹花か」

突然のメンバーの着信に驚くが、ビデオ通話を開始するふーちゃん

石森「ふーちゃん!」
冬優花「虹花〜!」
虹花が手を振ったので、それに応えるように手を振るふーちゃん


画面越しにふーちゃんをじっと見つめる虹花

石森「ふーちゃん? 何か顔が赤いけど・・・もしかして熱とかある?? 大丈夫??」
冬優花「な、何言ってるの?? ある訳ないじゃん!!」
虹花の質問にややキレ気味に返すふーちゃん


石森「あ、そ、そう? それならいいんだけど」
ふーちゃんの勢いに押される石森

冬優花「そ、そうだよ! 気にしすぎ!!!」
石森「う、うん」


Fin


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