ヘリオトロープ

□FILE.2
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推測される状況と証拠品のDNAがほぼ一致していることを目暮警部が伴場さんに伝えると伴場さんは完全に一致したわけじゃないことを確認してきた。


そのことについて''彼''がしたり顔で口を開く。


「血縁者じゃない限り…遺伝子情報(ゲノム)のほぼ一致は、まずありえない事を踏まえると…
そのDNAは同じ人物のDNAと考えた方が自然ですけどね…」

「な、何だとてめェ!?」


頭に血が上ったのか、伴場さんが彼に殴り掛かるも、彼は最小限の動きでそれを避けた。


その反動で伴場さんはうつ伏せに転けてしまった。


毛利さんが伴場さんをなだめている時、私は伴場さんの靴の裏にあるものが付着しているのを目にした。


あれは…クリーム?


おそらくあのクリームは彼が伴場さんのズボンにケーキの染みをつける時に付着したもの。もし伴場さんが初音さんを殺害したのだとしたらどうやって…


まあ、伴場さんがDNA鑑定に承諾したようだし、まずは結果が出るのを待つか…
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