COLORFUL WORLD
□第8章:White chase
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スモーカーは片手に電伝虫を乗せながら、なかなか応答しない電伝虫にイライラしながら、ちらりとリリを仁王立ちで見下ろした。
ぷるぷるぷる ぷるぷるぷる
がちゃ
「あんたに聞きたい事が山ほどある」
やっと答えた電伝虫に、向こうからの声が聞こえる間もなく、スモーカーは話し始めた。
「あ〜、スモーカー?」
眠そうな口調で、電伝虫の向こうからはクザンの声が聞こえた。横からリリはすかさず口にする。
「す、スモーカーさんに尋問受けてます!!クザン、説明してよ〜〜!!」
「テメェ、人聞き悪い事言うんじゃねェよ」
スモーカーはリリの顔面を片手で抑え込みながらジロリと睨めつけ、電伝虫に向かって話をし始めた。リリはバタバタと腕を動かす。
「お宅のリリがインペルダウンに連れてけって聞かねェもんだから、行って来たんだが、」
「はぁ?インペルダウンだと?! リリ、おまえなァ‥‥!!」
なんとかスモーカーの腕を避け、リリは慌てて電伝虫に向かって付け足す。
「大丈夫!!見られてませんッ!!」
「そーいう問題じゃねェのよ‥‥ったく、お前ら好き勝手しやがって‥‥ちょうど今そっち向かってるから大人しく待ってなさいよ」
「え‥‥?!なんでこっち来てるの?!」
「‥‥返事が聞こえねェなァ、大人しく待ってろって言ってんでしょう」
「はい、待ってます‥‥」
凍り付くような冷たい目をした電伝虫は通信を途絶えた。
「クザン怒ってる!スモーカーさん!!どうしてインペルダウンに行った事言っちゃうの!」
「散々しつこく頼み込んできたのは誰だ!!テメェの責任はテメェで取れ」
「はぁ…ガープお爺ちゃんに電伝虫すれば良かった」
「そーゆう問題じゃねェだろ。自分の男に言えねェような事すんじゃねェよ」
呆れた顔でスモーカーはリリの頭を指ではじいた。