【長編】荒野の孤独(ソリチュード)

□安室の疑問
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平日の夕方頃、蘭と園子は喫茶ポアロでお茶をしていた。

「それにしても、安室さんのハムサンド人気よねぇ!もう売り切れちゃうなんて...。」

園子は、ハムサンドを注文しようとしたのだが、安室から今日はもう売り切れになったと言われて少しガッカリしていた。

「申し訳ありません。また今度よろしかったら食べに来てください。」

安室も申し訳なさそうに笑う。

「大人気ですよね!安室さんのハムサンド!以前、コナン君達が安室さんから作り方教わったって言って作ってくれたんですけど、やっぱり本当の安室さんのハムサンドの方が美味しいです!」
「本当ですか?探偵団の子供達がハムサンドを作ってくれてたというのは嬉しいですね。頑張り甲斐があります。」

安室は心底嬉しそうだ。公安の人間として、また組織のメンバー・バーボンとして生きていかなければいけない中、こうして出会った人々との何気ない日常が居心地のよいものだと思い始めたのはいつ頃だったろうか。と安室はふと考えた。

そして考えた先にいたのは、今ここにはいない1人の少女の笑顔だった。
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