文豪ストレイドッグス

□社内恋愛。2
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そんな幸せな朝を過ごして出勤した私を待っていたのは新入りの敦くんについていけという任務で。








国木田さん曰く、









「新入りには丁度良い任務だがベテランが付いていてくれた方が安心するのでな。」









だそうで。国木田さんが行けばいいじゃないかと言う言葉は飲み込み、あくまでも補助的なものなので数歩後ろからついて行く。









にしても、先程から依頼主の樋口と言う女から悪い予感がするのは何故だろうと考えながらも歩を進める。









数分歩いた先に到着したのは逃げ場のない怪しげな裏路地の一角。









突然喋り方の変わった樋口に、嫌な予感というものはこうも当たるものなのかと思いつつ戦闘体制に入る。









「こいつ、ポートマフィア…!!」









敦くんと谷崎くんが叫んだ時にはもう遅く、耳が割れるような銃声が響く。









間一髪敦くんは腰を抜かしよけれたが、兄を庇ったナオミちゃんの背中には銃弾が幾つも降り注がれていた。このままではかなりまずい。









「谷崎くん!!ナオミちゃんは私が応急処置をするわ!!」









細雪を発動させた谷崎くんからナオミちゃんを受け取り傷口に手を当て斜陽を発動させる。









だが、この能力でこれ程の重症を治すには時間がかかり短時間では気休め程度にしかならない。









与謝野先生の能力があるとはいえ命が尽きて仕舞えばどうしようもない。









「早く助けないと…!」









_______________その頃武装探偵事務所では。









ヘッドフォンをし現場の様子を盗聴していた太宰が突然の展開に目を丸くしていた。









「国木田くん、少し出かけてくるよ。」









「おい!太宰!仕事はどうするんだ!!!」









怒鳴る同僚に背を向け社を飛び出す。







「ごめんね国木田くん、









私の彼女の一大事なのだよ。」









柄にもなく急ぐ太宰にこちらも目を丸くした国木田は呆れつつも、報告次第で帰社後の太宰にどう制裁を下そうと考えるばかりであった。









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