二次創作
□あんさんぶるスターズ!「すきなのはどっち?」薫奏
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奏汰くんが、いなくなっていた。
周りを見渡しても、どこにもいない。
目立つ薄青色の髪の、可愛い恋人はどこかに行ってしまったようだった。
「.....はぁ」
ため息しか出ない。もちろん自分にだ。
初デートだったにも関わらず。
ちょっとの間だけとはいえ、ファンの女の子と話していたときに、目を離してしまうなんて。
それに、予兆はあったのだ。
奏汰くんがいきなりチョップしたとき、だ。
明らかにあの時引き止めていれば。
「ほんと、馬鹿だなぁ...」
長めの金髪を、がしがしと手でかきみだし
た。
どこに行ったのかは、もう想像が付いているが、どうしたら許してくれるだろうか。
薫は途方に暮れて、セピア色になった街を黙って見つめていた。