探偵たちと!

□真くんと天下一武闘会
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俺が準優勝だった。
それだけ言われれば優勝が誰だったのか分かってくれる読者の皆さん大好きだぜ。ちなみに3位は真くんと準決で当たった人だった。表彰式の時視線を感じたから、あの時俺と当たっていれば、とか思ってるんだろうな。うんそれ正解だと思うよ、おにぎり食べてたらいつの間にか二人の試合終わっててあなたがどんな選手だったか全く見れてなかったけど。

『決勝戦では2人ともとても素晴らしい動きでしたね、どちらが勝ってもおかしくなかったわ』
『妙地選手は動作ひとつひとつがとても早く思考も柔軟なので、試合ではいつもヒヤヒヤします』
「いやいや、自分なんか京極選手の足元にも及びませんよ!女王陛下、ライフル弾を目視で避ける男なんですよ彼は」
『まあ、素晴らしいわ』
『那前もやってみれば出来ますよ』
「いややろうとも思わないよ……」
『ふふふ、お二人と食事ができて、私はとても楽しいです』

さすがに部屋の隅にSPみたいな人たちはいるが、俺たちは大会優勝準優勝の副賞として、この国の女王様と会食させてもらっている。
この国の女王様はフワフワで綺麗な桜色の髪をしためっっちゃ美人である。貴婦人ってこういうことを言うんだなって感じの人だ。




「すごいね真くん、俺たち女王様とご飯食べたんだね」
『ええ。料理も美味でしたし、入賞できて良かったですね』
「本当にね」


「あ、ちょっとトイレ」
『気をつけて、あ、場所はわかりますか?……あれ、もう行ってしまったんですか…』






「あれ、女子の部あったんだ。ねぇお手洗い何処かわかる?なんか迷っちゃってさ」
『え、あ!ら、来賓の御手洗いはその通路を左に曲がった突き当たりよ!貴方2位の方よね!?か、かっこよかったわ!それではごきげんようっ!』
「お…おう、ありがとう……?」



トイレを探していると運良くおめかしした蘭ちゃんと会った。
言葉遣いがいつもと全く違っていたが、あれかな?着物着るとはんなりしちゃうのと一緒でドレス着るとお嬢様口調になっちゃったとかそんなんかな?
女子の部があったなんて知らなかったが、まあ蘭ちゃんなら優勝間違いなしだろう。
会食はドレスコードがあって、俺たち野郎はぱぱっとスーツ着とけばなんとかなるが、女の子はドレスを着なければいけなかったのか。
女の子って大変だな……




無事トイレを済ませ真くんと合流できた俺は、最後は女王様直々に宮殿の画廊を案内してもらっちゃった。

『こちらの絵画に描かれてるのは、陛下とご家族ですか?』
『ええ、息子のジルと、娘のミラですわ』

「……あれ?」





「え、蘭ちゃん達イギリス行ってたんだ」
『うん、それでこれお土産。ホームズ博物館のなんだけど』
「ははぁ…チョイスはコナンくんだな?」
『ふふ、正解』

俺が蘭ちゃんにあげたのは金色でヴェスパニアン模様が彫られた桜色と紺色の硝子ストラップ1つずつ。対して蘭ちゃんがくれたのは片手で持てるくらいのちょっとずっしりした小袋。やばい、なんか釣り合わない。

袋に入っていたのは白地にホームズの横顔が焦げ茶で描かれたマグカップと、それにすっぽり納まるくらいの、ホームズの服着たテディベア。

「……かわいい」

あ、蘭ちゃんにそっくり王女の話するの忘れてた。
まあいっか。

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