探偵たちと!

□日常を過ごす
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運動させてないなとは言った
でも運動させるとはいってない


新一が縮んでしばらく
いつなんどき事件に巻き込まれるのかとガクブルしていた俺だが、あのデパート以降コナンくんと会うこともなく蘭ちゃん経由で彼らのドタバタな話を聞くだけに止まっている。
もしかして高校生な俺は概ね平和なのかも知れない。
学園祭がパーになるような回があった気がしないでもなかったが、一先ずそれまでは安心だろう。
多分





『那前、あなたに確認したいことがあるのですが』
「ど、どしたのさ真くん」

その日の夕食もレトルトで済ませ、テレビを見ながらゴロゴロしていた俺の携帯に、真くんから電話がかかった
なんでか知らんが、凄くソワソワしているっぽい
声だけでわかるくらい感情が大きく動いている真くんは珍しい
というより、真くんのほうから俺に電話がかかってくることが珍しい
真くんの着メロを『法螺貝』に設定してたのすっかり忘れてたぜ…いきなり合戦はじまってビビったわ

『那前は、帝丹の生徒でしたね。毛利選手と同じ』
「あぁ…うん、そうだね?」
『それで、その…試合中、毛利選手を一生懸命に応援していたカチューシャの女性も、空手部の選手…なのでしょうか?』




ん?
蘭ちゃんを応援していたカチューシャの女性って、園子ちゃんのことだったりするのか?

「いや、その子はたしかテニス部のはずだけど…毛利と親友だから、応援に来てるって感じかな」
『そうでしたか…その女性は、次の大会も応援に来るでしょうか…』
「あぁ、うん、来るんじゃないかな…」




んん?



「え、どうしたの急にそんなこと聞いて」
『いえ、実は前の大会で彼女を認識してからというもの…たまに彼女の笑顔が脳裏に浮かぶようになってしまって』


へぇ…園子ちゃんの笑顔が…

『忘れようとしてもできないんです…』

忘れられず…

『そのときに限って心拍数も上がっている気もして…』

胸がドキドキ…


あーあーあれだわ、うん、

真くん、君って子は…


「恋、しちゃったんだ……?」
『…多分』
「まぁ、気づいてないでしょ彼女は」
『それは勿論……』
「…星の夜に願ってみれば?」
『…そんな軟弱なことはしません。星なら自分で掴んでみせます』
「ヤダこの子イケメン…!」



とりあえず真くんには美味しいさくらんぼを送ろうと思った。

頑張って真くん

きっと未来は明るいぞ


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