探偵たちと!

□小学生になる
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え、飛ばし過ぎ?
気にしちゃ負けだぜ。






俺はひょんなことから二次元の世界の住人となった妙地那前。
やっぱり死んだ覚えはないし、急にこの世界に来たのだから、もしかしたらいつか還れる可能性がなきにしもあらず?
とささやかな希望をもってからすでに3年。

俺は小学1年生になった。
ちょっとあきらめはじめた。
今の一番の目標は事件遭遇フラグの回避にシフトチェンジしたわけだが

『どうしたんだよ辛気くせぇ顔して。』
「あぁ工藤くんか…別になんでもないよ」
『何でもないわけないよ。もしかして那前くん具合悪いの?』
『ははーん?さては今日の給食嫌いなもの出るのかしら。だめよ那前くん全部食べなきゃ』

メインキャラクターたちに凄くよろしくされている。
なにがどうしてこうなった。

ちらりと横目で見た工藤新一はどこからどう見てもコナン君としか思えないくらいコナン君だけど、まだ心の底から子どもらしいからだいぶ親しみやすい。サッカーにも誘ってくれる優しい子だ。たのしい。
毛利蘭はマジいい子。
困っている子が居たら迷わず手を差しのべてやれる子だ。
でも角(?)が段々成長していて怖い。
父親は刑事をしているらしい。お?

鈴木園子は前世で金持ちのイメージしかなかったぶん、意外と普通の子で安心した。

と思ったら誕生日会でホテル貸し切ってて金持ちヒェーってなった。
あと、この子は恐ろしいほどコミュ力がある。
ある種の才能だと思う。

『なんだ、好き嫌いかよ。ちょっとなら食べてやってもいいぜ?』
「……ほんと?ありがとう。俺レーズンが苦手で、」
『あー!やっぱり好き嫌いはダメだよな!頑張って食べろよ那前!』
『新一もレーズン嫌いなんじゃない…』
『2人とも残しちゃだめよ〜?』

非常に困惑している。

ただのモブでしかない俺にわらわら構ってくるコイツらに

『そ、それより次サッカーだろ?早く行こうぜ!』
「…うん、そだね」

そしてこの現状に慣れはじめている、

俺自身、に。

まずい。

まずいぞ。

知らないぞ?
原作壊れても知らないぞ?

わかんねぇところはヨソ(原作)はヨソ、ウチはウチで行かせてもらうからな。



とりあえず護身術は身につけよう。

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