ローガン・オーダリー
□プロローグ【語り手…僕】
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「ねぇじいちゃん、僕、何だか普通じゃないみたいなんだ」
小さな草原で寝そべる2人
僕はその頃10歳である。
隣のじいちゃんに声をかけた
ちなみにここはマグルの世界。
僕はマグルで育ったんだ
「ん?そうかい?…アドルフが普通でないならわしも普通じゃないわい」
笑いながら僕に答えるじいちゃんに満足した僕は、1度起きた身体をまた草の上に戻した
「……アドルフ、お前は自分の親の事を知りたいと思うか」
「親…?事故で死んじゃったんでしょ?…うーん…僕、じいちゃんがいればいいや、何も要らない!」
「全く素直な子じゃ。さて、アドルフよ、お前の誕生日はいつだったかな」
「僕?僕の誕生日は7月28日だよ」
寝そべっていたじいちゃんが驚いたのか飛び上がった
「なんと…近いではないか…!」
「うん、じいちゃん、去年も一昨年も僕の誕生日祝ってくれなかったから忘れてるのかと思ってたけど、本当に忘れてたんだね」
「アドルフよ、よく聞いてくれ、もし、お前が11歳になった時はわしの部屋にある物を全てお前にやろう」
「え…?何で?じいちゃん、まるでいなくなるみたいじゃないか」
僕はふと思った事をじいちゃんに言うと、じいちゃんは微笑んだ
「わしはずっとお前のそばにいる」
まずはわしの机の中を見るように
そう言い残してじいちゃんは家に戻った
あとを追いかけるように僕も起き上がり走っていく
__________
そして1週間後、僕の誕生日の日
じいちゃんは、いなかった
「じいちゃんの…嘘つき…!」
じいちゃんはつい先日、亡くなったのだ
身寄りのない僕はこの先どうしたらいいか分からない
まだ11歳の時だった。
僕はじいちゃんに言われた通り、机の中を覗いてみる、じいちゃんっ子なもんでね
するとそこには一つの手紙が
「じいちゃんからの手紙だ…死ぬって分かってたんだ」
『アドルフへ
勝手にいなくなって済まない。
わしは自分が死ぬともう知っておったのじゃ。
何も言えんよ…
そして、きっとわしは死ぬ前にお前に
"ずっとお前のそばにいる"
そう言った事だろうと思う。
しかし、それは本当の言葉じゃ、忘れるな、いつまでもわしはお前のそばにいる。
親愛なるアドルフへ、ローガン・オーダリーより
PS
窓を開けておけ』
手紙を読んだ頃には僕の顔からは涙が出ていた
初めて人の死で涙を流した
そして、言われた通り僕は窓を開けた。
すると次の瞬間僕の顔面に一枚の紙が張り付いた
「うわぁっ!」
驚いて尻餅を着いたけど、僕は顔に張り付いた紙を見る
「ホグワーツ…魔法魔術学校……入学許可証!?」
幼い頃から聞いていた魔法の事、更にホグワーツの存在。
僕は高ぶる胸が押さえられなかった。