翠玉の彼女と赤い狙撃手
□もうそろそろじゃないかな?
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キールこと水無怜奈が入院して1ヶ月はたつが、いまだに目覚めず。
「そろそろアイツらも動き出すんじゃないの?」
屋上の貯水タンクの上に座り空を見上げながら赤井に言う。
「ああ。だが、組織に繋がる確かな糸だ。ここで藁に落とすわけにはいけない。」
赤井はタバコを吸い、片手にはブラックコーヒー缶。
「さて、帰るか。」
もう深夜だしなぁ。
「アンタは?」
「俺は今日も病院に残るさ。」
…。今日もって…日に日に隈が酷くなってるアンタが…。
「ふーん。りょーかい」
「……寂しいなら一緒に帰るが?」
「戯け。」
そう言い、貯水タンクから降りて病院の中に入る。
「あ。まだ起きてたんだ。」
病院の椅子に腰掛けて本を読むジェイムズ・ブラックを発見。
「おお。翠玉君か。もう帰るのかね??」
「まァね。オツカレさんっしたー」
そう言ってジェイムズさんの前を通りすぎる。
家に帰ったら、電話がが来た。
「……もしもし?」
少し不機嫌そうな声色で言う。
[もしもし?蓮??]
相手はジョディさんだ。
[最近シュウ、コーヒーだけ飲んでご飯も食べないでろくに寝てもくれないのよ]
「……で?」
話の内容がよくわからんのだが。
[明日ソッチに送るから杯戸中央病院に迎えに来てあげてくれない?]
……。えぇ…まじぃ?