翠玉の彼女と赤い狙撃手
□お仕事
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便利屋は暇ではない。
仕事がないと思われちゃ困る。
阿笠博士からの仕事で電球換えをした。
その後ジニアンの仕事は、麻酔などの薬の運搬。
その後ポアロに食材を運搬。
そして最後の仕事は……
「本当にスマンのぉ」
「いえいえ。大丈夫です…」
阿笠博士の家で発明の手伝いと、子供たちの相手。
にしても、この博士いつもガラクタしか作らないのにポロッと凄いもの作り出すから怖い。
「おい蓮の姉ちゃん!俺腹減ったぞ!うな重食おうぜ!」
「なんでうな重限定?」
元太くんが「うな重うまいぞ?」なんて言い出した。
ふと時計を見ると15:00。おやつの時間か。
「阿笠博士。キッチン借りますね」
「おお!なんか作ってくれんのか!?」
その声に子供たちが寄ってきた。
「ああ。ホットケーキで作ってやるさ」
キッチンに行き、ホットケーキミックスを出す。
「蓮さん」
哀ちゃんが僕を呼ぶ
「?どうした?」
「博士の分は小さめに作って欲しいの」
「?ああ。了解した」
「それだけよ」
そう言って哀ちゃんは子供たちの方に行った。
卵の卵黄と卵白に分ける。卵黄とホットケーキミックス、牛乳を混ぜる。卵白でメレンゲを作る。メレンゲと生地を混ぜる。そして焼く。
狐色のホットケーキを子供たちに渡すと喜んで食っていた。
博士には小さめのホットケーキを渡して僕が作業を変わる。
……この機械ははっきり言うと、ガラクタだと思うがきっとそれは言っちゃいけないんだろうなぁ。
「蓮お姉さん!美味しかったです!」
「ごちそうさま!蓮姉ちゃん!」
「フワフワで美味かったぞ!」
「今度作り方教えてくれるかしら?」
子供たちが口々に感想を言ってくれる。赤井秀一も子供たちもストレートに感想を言ってくるからかなんか作るのが楽しい。
「でも博士。二枚目はダメよ」
哀ちゃんがジト目で阿笠博士に釘をさした。