翠玉の彼女と赤い狙撃手
□やっちまった
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こちらの世界…名探偵コナンの世界に生まれ変わり28年経った。主要人物にはあったことがないし、このまま平和にいてくれりゃいいんだが…。
さて、僕は今バスに乗っている。さすがに5徹は辛いし愛車を居眠りでグッシャグシャにしたくないんでね。
プシュ--ッと開いたドア。
中の客はまばらだ。
そろそろ睡眠を取りたいし、一番後ろの正面から見て右の窓側に座ることにした。
iPodにヘッドフォンつけて寝ることにするか。
ガンッと衝撃が来た。カンッとヘッドフォンが落ちる。
「あ゛?」
ギロッと相手を見る…てか、気づかないうちに客増えてるんだが。
相手…銃を持った男が銃をこっちに向けている。
めんどくせぇ。
「ケータイを出せ!」
「え、ないけど。」
いや。持っているが、中身が大問題だ。渡すわけには行かない。
「ねぇだぁ?チッ。おめぇも湿気てんな」
「言ってろ暇人」
「んだとこのあまぁ!!」
…うっせぇなぁ。
「さっさと他の所に行けよ。コッチは5徹で睡眠をとりてぇんだよ。」
パァンと乾いた音…発砲したか。
「調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
どうやら、僕の言動に激怒したようだ。
「騒ぐな喚くな。さっきも言った通り僕は5徹なんだよ。頼むから寝せてくれや。」
「それが人に頼む態度か!?!?」
イラッとした。
「テメェの耳は飾りか?」
隣にいる目つきの悪い男がこっちをチラッと見た気がするが、スルーだ。
「僕は5徹なんだよ。てめぇは昨日もぐっすり寝れたろ?僕は寝れてねぇんだよ。それともなにか。てめぇは僕にそn」
「ゲホッゲホッ。すみません。彼女には私が注意しておくので、勘弁してください。」
そう言って隣にいる目つきの悪い男が言った。その言葉を聞いて、バスジャック男その1は舌打ちをしてどっか行った。
「大丈夫ですか?」
男がハンカチを出しながら聞いてきた。
「あ、ああ。」
「血が出てますよ」と男がハンカチ差し出したままだが、「自分のがある」といってハンカチを断る。
「チッ。眠気が吹っ飛んじまったじゃねぇかよ。」
「仕事でですか??」
目つきの悪い男が聞いてくる。
「ああ。そうだよ。」
男は風邪をひいてるらしく、ゲホゲホ言いながらも「大変ですね」と言ってくる。
「お前も大変そうだな。風邪。」
「ええ。まぁ…。」
そういえば、アニメでも確かバスジャックの話があったなぁ…。
ん?待てよ。
キョロキョロ周りを見ると阿笠博士が…
ああ。巻き込まれたか…。やっちまったなぁ…。
隣の風邪をひいている目つきの悪い男略して風邪男はゲッホゲッホしてるが…
そういえば、この風邪男…どこかで見た気がする。
「ちょいっと失礼」
そう言って僕は風邪男の胸倉をつかみ引き寄せる。
「ちょ、なんですか?」
少し驚いた風邪男をよそに、僕は風邪男のマスクを勝手に下げる。
顔を見て確信した。
「突然すまんな。」
そう言って、風邪男の胸倉を離した。
「ただ記憶が正しければ僕はアンタにあったことがあるな。19**年の**月**日のアメリカで。」
そう言ったら、風邪男は驚いた顔をした。
「驚いた。覚えているんですか?」
「ああ。“記憶力”はいいんでな。」
…ヤベェ。関わり始めちった…
「お前ら何やってたんだ!?」
ふと視線をずらすと、バスジャック男その1が銃口をこっちに向けていた。
だから僕は偶然ポケットに入っていたボールペンを銃口に勢いよく突っ込んでやった。
ボールペンがバキィッと嫌な音がした気がするが気にしない。
「んなッ!?!?」
バスジャック男その1も周りも驚いてんなぁ。まぁこんなことになるとは思わんか。
「じゃあ僕は寝るからな。静かにしてくれよ。」