台本置場(テイルズシリーズ)

□少しだけ背伸びを
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ユ「今夜の最初の見張りは俺とお前だ。頼むぜ、ラピード。」
ラ「ワンっ!」

草の音。

ユ「ん?ジュディ…。」

ユーリに気付かず歩いて行くジュディス。

ユ「ジュディ。」
ジ「あら、こんばんは。」
ユ「寝ないのか?」
ジ「何だか、寝られなくて。」
ユ「ふっ、本当か?」
ジ「あら、どうしてそう思うの?」
ユ「何となくな。」
ジ「ふふっ、正解。」
ユ「どうしたんだよ。」
ジ「星が綺麗だったから、寝てしまうのがもったいなくて。」
ユ「へぇ。」
ジ「あら、こっちは疑わないのね?」
ユ「本当なんだろ?」
ジ「ええ、よく晴れて素敵な夜空だわ。」
ユ「そっか。ま、ほどほどにな。」
ジ「ええ。」
ユ「ジュディ。」
ジ「?」
ユ「ほら。」

毛布を投げる音。

ジ「あら、毛布…。」
ユ「風邪でも引かれちゃ困るからな。」
ジ「ふふ、優しいのね。期待しちゃおうかしら。」
ユ「過度な期待は勘弁してくれ。見回り行ってくる。」
ジ「行ってらっしゃい。」
ラ「ワンッ。」

2人の会話を物陰で見てたカロルとエステル。

カ「何だろう…。今のユーリとジュディスの会話。」
エ「何だか…深い意味があるような、ないような…。でも、何となく…」
カ・エ「かっこいい〜。」
エ「カロル。」
カ「エステル。」
エ「私たちも、」
カ「僕たちも、」
カ・エ「あんな風にかっこいい会話がしてみたい…。」
カ「どうすればいいかな?」
エ「そうですね…。とりあえず、カロルはユーリを目指してみませんか?私はジュディスを見習ってみますから。」
カ「う、うん…。でも具体的には?」
エ「うーん…ユーリは一見クールでやる気がなさそうで、ユルユルとしたアンニュイな感じが出ればそれっぽいと思います。決め台詞は『いいんじゃないか』とかそんな感じですよね!」
カ「確かにユーリっぽい!じゃあエステルは、ジュディスだから…『うふふ』って意味深に笑ったり、『あら?』とか小首傾げて相手の意表を突いたり、出鼻をくじいたりすればジュディスっぽいかも!」
エ「(ジュディスになりきって)うふふ、カロルったらおかしな人ね。」
カ「(ユーリになりきって)あぁ、いいんじゃないか。」
カ・エ「(感激)……!」
カ「すごい!すごいよ、エステル!今そこに、絶対ジュディスがいたよ!」
エ「カロルこそ!一瞬ユーリと見分けがつかなかったです!騙されました!」
カ「ね、僕たちいけるんじゃない!?」
エ「はい!ユーリもジュディスも目の前です!」
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