BLEACH

□歪んだ愛の祈り
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「は…ァッ…藍…染はッ…んンンッ!」
「おや…もう濡れてきたのか?
ホントにイヤらしい子だ、"ギン"」
「はァンッ…名前…呼びはるなんて…ずるいですわッァッ…」
「名前呼ぶだけで私の指を強く締め付けて…フフ」
グチュ…グチュぐちゅずぽッ。
「ゃッ!ッ…抜くのもっと…優しくしてーな…」

日がくれてムシムシと暑さが引いて気温も低くなり
煩かった筈の隊舎も二人以外の死神が七夕祭りに
向かった為静けさが隊舎を包んでいた。
藍染と市丸は行かず藍染の部屋にて行為を行っていた
電気は消してあるが真っ暗ではなく、
外の月の光によりお互いの顔や体は認識できる。
月はずっと光を放している訳でもなく見え隠れしており
曇に隠されると部屋は暗くなっていくが、再び
曇から顔を出すと部屋に一線が射し込み明るくなる
明るくなる度に市丸はイヤ…ッと言って体を抱え込む。

「ァ…イヤやッ…ッ」
「何が嫌なんだい?ほら見てみなさい、ギン
ギンの体が月の光に照らされてる」
「そ、それがイヤなんですわッ…」
「どうしてだい?
こんなにも色白くて傷一つなくて綺麗なのに
ああ…なんて美しいんだ、ギン
傷の跡形一つもない体は実に美しい。
だからこそ────

余 計 に 付 け た く な る ん だ

「ッ……あ…藍染…はん…?」

藍染はそう口に出すと市丸の体に顔を近づけて
左鎖骨に恋人らしい柔らかな口づけをする。

「んッ」
「…ああ、足りない…」
「?あ、藍染は───ひィッ!?」

ただただ口づけをするだけでは物足りなかった藍染は
何の前触れもなくいきなり市丸の左鎖骨を噛んだのだ。
突然の痛みに悲鳴をあげる市丸。
痛みからとにかく解放されたかった市丸は
噛みついたままの藍染に離れてもらうように
交渉をしようとする。

「あッ…いぜんはんッ…離しッ…」

瞬間

ァ"ぁ"あ"あ"ッ!!

それが許される訳もなく更に強く歯を食い込ませられる
左鎖骨の骨の所ではなく肉の所だったため
幸い骨は砕かれずに済んだが、
肉に藍染の歯がかなり深く突き刺さり
たらたらと紅の液体が二重線を描いて流れていく。
そして漸く藍染は市丸の左鎖骨から口を離す。
市丸の左鎖骨には藍染の歯形がついて穴が開いており
そしてその穴から生々しい紅液がドクドクと流れている
市丸は体を大きく震わせて藍染を怯えるように見上げる

「そんな怯えなくてもいいんだ、ギン
なに、お前の事は決して殺しはしないさ
私の願いはお前を殺すことではないからね……」
「あ…藍染はんの…願いって…何…ですのん…ッ…?」
「私の願いかい?そうだな…



誰にもお前を盗られないように
沢山の傷を付けて、それも一生治らない傷で
お前の世界を支配したい 。

ただ…そ れ だ け だよ、ギン」



END.
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